2005年07月27日

「SARSの嘘」:恐るべきメディア・コントロールの実態

中国で怪しい伝染病が流行しているようだ。中国政府の御用達メディアが「10人死亡」と発表したら、100人、1000人の死亡を疑った方がいい。「感染を無事食い止めた」というニュースは「手のつけられないほどの大流行」と翻訳した方がいい場合もある。

2003年のSARS(サーズ:新型肺炎)のときは、どのような事態が進行していたのか、おさらいしましょう。

Mycom PCWeb:SARSと中国、インターネットという視点から(1)
中国におけるSARSは、昨年(=2002年)暮れから明らかな兆候を示していた。南方の広東省で「悪性の流感が猛威」、そして、「予防効果があるとのことで酢が品切れ状態」であるといった報道が新聞紙上に載るようになっていたからである。

しかし、政治上、あるいは経済上の配慮からか、中国当局の初動はきわめて鈍かった。東アジアの交通ハブである香港で、当局は3月中旬には早くも「謎の肺炎感染者数が100人を突破」(日本経済新聞3月19日付)していたにもかかわらず、この報道の2日後には、「広東省内では2月15日以降、新事例はみつかっていない」(同3月21日付)などとしていた。

さすがに4月に入ると、中国当局も俄然顔色を変え始める。ウォールストリート・ジャーナル紙が「中国を隔離せよ」と、中国当局の情報隠蔽を手厳しく批判。ほぼ同時に、危機管理意識の高いアメリカ企業が続々と香港のオペレーション拠点を閉鎖し始める。

その後の動きは、すでに周知のところである。世界保健機関(WHO)が、香港ならびに広東省への渡航延期勧告を出す。世界の耳目が中国華南に集中する。ところが、中国の官製メディア -- 現在の中国では、あらゆるマス・メディアは「官製」である -- は、なおも一斉に中国はSARSを効果的に抑制している、と報道していた。時の衛生部長(大臣)は張文康氏。ほどなく彼は解任されることになる。

SARSは、中国当局の必死の「安全宣言」をあざ笑うかのように、やがて首都北京を覆いつくすことになる。中国衛生部が北京市内の感染者数を従来発表の9倍に修正して発表したのは、「安全宣言」の舌の根も乾かない4月20日のことである。

危機管理体制が甘かったので、新しい奇病に対応できなかった、という見方をした人がいたかもしれない。上記の記事でも「政治上、あるいは経済上の配慮」とさりげなく書いてあるが、実態はそんな生やさしいものではない。

2001年にアメリカに亡命した女性ジャーナリスト&経済学者、何清漣(か・せいれん、He Qinglian)にご登場いただこう。彼女の著作『中国の嘘 -- 恐るべきメディア・コントロールの実態』から、SARS混乱の真相を明らかにしたい。(以下の引用は、同書p17−21から)

中国人ジャーナリストによるSARS報道は、実はSARS出現の直後から始まっていたが、それは広東省の宣伝部門から干渉を受けた。2003年2月、香港人が大陸で春節(旧正月)を過ごしたのをきっかけとなってSARSは香港に感染を広げ、パニックを引き起こした。しかし、2月8日から中国政府の宣伝部門はひっきりなしに各種の禁令を通達し始め、感染拡大は抑止されたと公言し、メディアに対し社会の安定の立場からこの件に関する取材と報道を控えるように求めた。

つまり、実情を伝えるメディアはあったものの、メディアに報道管制を敷いて、この問題で「口封じ」を行っていたのだ。だが、ただの口封じではない。

中共広東省委員会は当日(=2月11日)と2月14日、17日に書面と口頭による通知というかたちで全省の各メディアにたびたび警告を与え、SARSに関するいかなる情報も独自報道してはならず、報道には当局が提供するプロパガンダ原稿を一律に用いるように命じた。それと同時に、当局はSARSに関する統計数字を国家機密とし、これを漏洩した者には一律に国家機密漏洩罪を適用するとした。

SARSの死者数・患者数も国家機密ですかい?

SARSは中国が開発中の生物兵器なのだろうか? この「兵器」のいかなる数字を漏洩しても、国家機密漏洩罪が適用され、ヘタをすると10年以上も牢屋にぶち込まれるかもしれないのだから、恐ろしい話だ。実際に、広東省では『21世紀環球報道』(南方日報グループ)など数社が処罰を受けている。

ようやく4月8日になって解放軍301病院(解放軍総病院)の元軍医蒋彦水がきわめて大きな危険を冒し、アメリカの週刊誌『タイム』の中国駐在記者スーザン・ジェークスに手記を送り -- この手記は当初、中央テレビ第4チャンネルと香港の鳳凰テレビに送られたが返答がなく、そこで人を介してタイム誌の記者に送られた -- 彼が把握しているSARSの感染状況を外国メディアに明らかにした。外国メディアはこの時初めて第1次資料を入手したのである。

勇気ある元軍医のおかげで、状況は世界保健機関(WHO)にも知れわたることになった。このような緊急事態のさなかにあって、さらに恐ろしい「プロパガンダ」が進行していた。

第1はSARSの発生源をアメリカであると言いくるめることだった。2月11日、広東省衛生庁長の黄慶道はメディアのインタビューに答えてこう指摘した。SARSは決して怖ろしい病気ではなく、治療もできるし予防もできる。アメリカのように医学の発達した国でも毎年560万のSARS患者が発生し、そのうち入院死亡率は13%である。広東省は7000万の人口であるが、アメリカと較べても現在の発生率は非常に低い。【ソース:亜州週刊(2003/5/6-11)】

発生源は中国ではない、と言い逃れする程度ならまだわかる。

アメリカで毎年560万人のSARS患者が発生している、だから、中国の感染状況はたいしたことがない、

という捏造「白髪500万丈」の叱咤激励なのだ。中国の数字操作は侮れない。


■追加:現在「ブタ連鎖球菌、あるいはその変種」が活躍中
  • 日々是チナヲチ:「続・四川奇病騒動」(2005/7/27)
  • posted by ヒロさん at 07:22 | Comment(8) | TrackBack(5) | 中国情勢☆毛沢東

    2005年07月26日

    「陰謀」を毛嫌いせずに、俺の言うことを聞いてみませんか?

    「陰謀論」という言葉を聞くと、「陰謀論」→「トンデモ論」という連想ゲームが働いて、拒絶反応の人もいるようですが、公式発表・見解の陰に隠れた事情の数々は「陰謀」である、ということで話を進めます。

    朝鮮総連の陰謀、中国工作員の陰謀、朝日新聞の陰謀、地下鉄サリン事件の陰謀・・・・などなど。この「陰謀論」をよく取り上げてくれるサイトは、「株式日記と経済展望」「副島隆彦学問道場」で、私もよく読んでいます。

    先日、2001年の「911テロ」と映画「パールハーバー」(2005/7/9)の記事で、「アポロ計画で人類は月に立っていない」というウワサに触れた際に、mastyさんから「得体の知れない話は相手にしないほうがよろしい」のでは、とご忠告いただきました。まったくゴモットモです。

    「アポロ計画の公式発表に何らかの情報操作があった」という話は、私も興味があり、一時期かなり調べたのですが、最近大々的に盛り上げてくれたのは、何といっても副島隆彦先生でしょう。特に『人類の月面着陸はなかったろう論』という著作は、とても挑戦的、挑発的で、理科系の人たちに衝撃的な内容になるかと期待していたのですが・・・・・・。

    副島隆彦に対する世間様の評判-1
    6 :コピペ :03/05/10 12:53
    [2994]消えてしまっていたようなので再掲 投稿者:simon投稿日:2003/05/03(Sat) 16:00:31
    どういうわけか、書き込みが消えてしまっていたようなので再掲します。
    ------------------------------------------
    こんばんわ、副島先生。以前Yゼミで先生の英文法の講義を受けていた元学生のsimonと申します。先生のご活躍は大学入学後にいろいろなところで目にして、ああ、自分はすごい人の講義を受けていたんだなあと感動しておりました。・・・しかし先生、今回の4月29日のぼやき、コレはいただけません。

    そもそも基本的な部分での間違いが多すぎます。

    >あの遠く離れた月(24万キロメートルもある)
    月は地球から平均して38万キロメートルほどの距離にあります。

    >地球の大気圏(地表から3万キロメートル)
    先生、大気圏はそんなに厚くありません。スペースシャトルは地表高度200〜300kmの所を飛行していますが、これはバッチリ大気圏外です。

    >しかし、何百キロメートルとかを正確に飛ばすとなると、ものすごい技
    >術が必要となる。
    先生!もしかしてドイツのV-2ミサイルの射程距離は300kmあったことをご存知ないのですか?

    >それは、地表から3万メートルまでは大気があって、それで空気抵抗が大きいから、
    >静止出来ないので
    先生。それは間違いです。衛星の軌道を廻る速度は地球中心と距離に比例するのです。そんでもって、地球の自転と同じ速度で公転するにはたまたま地表から36000kmの高度が必要だと言うだけの話です。<中略>

    >すべて「静かの海」という平地に着陸した、ということになっている。
    違います。
    11号:静かの海
    12号:嵐の大洋
    14号:フラマウロ丘陵
    15号:ハドリー峡谷・アペニン山脈
    16号:デカルト高地
    17号:タウロス・リットル峡谷

    >今なら地球から精密な高性能望遠鏡で観察できるはずなのだ。
    ムリです。宇宙望遠鏡ハッブルでも、月面の数メートルの物体は小さすぎて見えません。

    先生。たとえば、英語に全く無知なものが英和辞典の欠陥を暴くことが不可能であるように、科学に無知なものが科学者のウソを暴けるとは思えないのですが、そこのところをどのようにお考えでしょうか?

    副島先生はまず、基本的な科学の本や月ロケット計画についての本をお読みになってからこのぼやきを書くべきだと思います。
    -----------------------------------------------------
    真実を暴くのであれば、せめてご自身に科学的誤りがあってはいけないと思います。そうでなければせっかくの主張の信頼性が失われてしまうと思うのです。そこのところ、重ね重ねどうお思いでしょうか?

    Yゼミの元生徒にも諭されていますが、「ご指摘ありがとう」なんてことは、天地がひっくり返っても、絶対に言わないのが副島先生。あまりに牽強付会な自己主張が強いため、「アポロ問題は政治問題である」というメッセージが伝わりきらず、次のように揶揄されることもあります。

    副島隆彦に対する世間様の評判-2
    だから、私は、自分が書いた「人類の月面着陸は無かったろう論」が引き起こした議論において、「人類の月面着陸を、再現してみろ」といい続けます。「アメリカ政府とNASAは、再度、宇宙飛行士を月面着陸させてそして、そして連れ帰って来なさい」と主張します。

  • だから、私は、自分が書いた「ヒトラーはホロコーストをしなかったろう論」が引き起こした議論において「ホロコーストを再現してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「古代エジプト人にはピラミッドを作る技術はなかったろう論」が引き起こした議論に置いて「ピラミッドを再建してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「東京オリンピックは実施されなかったろう論」が引き起こした議論に置いて「東京オリンピックを再現してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「SMAPに森君はいなかったろう論」が引き起こした議論に置いて「森君を再びSMAPメンバーにしてみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「恐竜は実在しなかったろう論」が引き起こした議論に置いて「生きている恐竜を再現してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「銀座に路面電車など走ってなかっただろう論」が引き起こした議論に置いて「銀座を走る路面電車を再現してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は、自分が書いた「カブトムシには幼虫期は存在しなかったろう論」が引き起こした議論に置いて「カブトムシを幼虫に戻してみろ」と言い続けます。
  • だから、私は 自分が書いた・・・・・

  • ここまで言われると、副島ファンの私としても辛いです・・・。「アメリカ政治学分析」や「日本属国論」では右に出るものがいない無敵の副島先生ですが、国内問題や東アジア外交では、いかがでしょうか。

    まずは2004年秋の「創価BBS」問題。お弟子さんの1人が主導した「創価BBS」がきっかけで、ご自身のサイトが激しいウィルス攻撃を受けたらしく、パソコンが起動しない!と窮々としておられました。で、その後に「創価学会批判は許さない」としてBBSを閉鎖してしまいました。

    株式日記と経済展望:「副島隆彦のサイトもウイルス攻撃で創価BBSも閉鎖」(2004/9/29)
    私は副島隆彦氏とは何の縁も無いから自由にものが言えるのですが、政治評論家の森田実氏が指摘するように、政治を研究するのなら創価学会を研究しなければ日本の政治は分からない。だから明らかに副島隆彦氏の「創価学会批判は許さない」と言う考えは間違っている。もし本当に掲示板をなくせば彼は創価学会系の言論人なのかという疑いも出てくる。だから執拗に名をなのれと言うのだろう。PHPのN氏も同じようなことを言っていた。

    2005年の1月になってから私が気になったのは、南京虐殺の描写で問題になった、集英社『ヤングジャンプ』連載の「国燃ゆる」。副島先生は「2万人規模の虐殺は確かにあった」を支持する立場から、漫画家の本宮ひろ志にエールを送っていました。

    副島隆彦「本日のぼやき」626:漫画家の本宮ひろ志氏を擁護し、彼への言論弾圧に対して抗議する(2005/1/13)
     「南京虐殺は無かった」とか「まぼろしだ」とか言っているのは勝手だが、事実が事実として証拠となって次々に出てくるのは、どうせ隠せない。
     戦争に勝つと思って、意気揚々と出撃する方は威勢がいいものだ。攻撃(進軍)すれば自分の命も危ない、ということで、戦闘に勝つと分かった方は、勢いに乗ってかなり残忍になる。だから、日本兵の一番乗り(尖兵)の中には、日本刀を振りかざして、敗残兵の中国人を捕まえては斬り殺したり、まとめて銃殺刑にして大量に殺して揚子江(の支流)に投げ込んだだろう。そういう写真が残っている。

    かなり「勢いに乗って」書く先生ですから、「東アジア情勢」でも「月面着陸」のときと同様の勇み足があるのかもしれません。この問題で『親中国の朝日新聞が「南京大虐殺」を独り歩きさせたヤングジャンプの「反日漫画家」本宮ひろ志を許すな!』(2004/10/7)という記事を立てた「株式日記と経済展望」サイトを次にように批判していました。

    ◆ソース同上
    副島隆彦です。「株式日記」サイトの主宰者であり筆者である人物も、仮名、匿名であるから、いくらしっかりした内容であり言論である、といっても、その信頼性はものすごく、格段に落ちる。自分の全存在をかけて言論を行えない者には、人々の尊敬は生まれない。陰から、森の隠者のように賢そうなことをいくら言っても、それは、闇の陰険者だ。私は、そういうのは一切合切、嫌いだ。

    内容への反論ではなしに、人格や匿名性を批判しているので、イマイチ説得力がありません。ここまで来ると保守派の人たちは「ドン引き」かもしれませんね。では、次の例ではいかがですか。

    気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板:[4156]私たちの優れた年配会員からのメールを載せて、私たちがもっともっと真実を知って行くために、この学問道場があることをみんなに知って貰いたい。(投稿者:副島隆彦 2005/6/28)
    私の日本の女性政治家たちに対しての考えは、土井さんとは異なります。土井たか子も、辻本清美も福島瑞穂(ふくしまみずほ)も優れた日本女性であり、立派な日本の女性政治家だと思っています。

    もうダメですか? 前後関係の文脈は、もし興味があればソースを読んでみてください。中国問題の専門家である宮崎正弘氏からもサジを投げられています。

    宮崎正弘の国際ニュース・早読み(2004/12/7)
    ところで副島さん、学生時代は左翼の活動家。著作は一度も読んだことはありません。二回ほどお目にかかっていますが、狷介な感じを受けました。著作は読む価値があるとは考えにくい。

    ここまで言われてしまう副島先生ですが、それでも私は、彼の「アメリカ・ネオコン関連の分析」に限っては、読む価値があると考えています。

    気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板:[4172]ロンドンでのテロは、アメリカとモサド(イスラエルの情報機関)がやったのだろう。(投稿者:副島隆彦 2005/7/8)
     今朝、起きて新聞を見たら、ロンドン市内でテロが起きていた。これは、アメリカの情報機関の中にもぐりこんでいるモサドの仕業だろう。<中略>
     アメリカ政府の各省の幹部にまでなっているネオコン・ユダヤ人どもと、イスラエルのモサドでCIAの中にもぐりんでいる者たちが、さらに暴走して、こういうテロのイベントをやる。
     CIAの上層部は、ネオコン派との喧嘩で、機能麻痺を起こしていて、とてもこういう馬鹿なことには加担しない。CIAの上層部のWASP(ワスプ)の白人たちは、CIAにもぐりこんでいるモサドたちのと闘いで疲れきっている。アメリカのテレビ・ドラマの「エイリアス」がこういう真実を暴いて、このテーマで評判になっていた。
     存在しもしない「アルカイーダ」というイスラム過激派のネットワークを名乗らせて、モサドが低劣で稚拙なやっている。 そのうち全部露見するだろう。
     日本でもやがて、2年以内にこういうやらせの、イベント・テロが起きるだろう。狙われるのは、アメリカが喉(のど)から手が出るほどほしがっている日本の新幹線だ。アメリカ人は、もう通勤で車を運転することに死ぬほど疲れきっている。だから、日本の新幹線技術を通勤新線用に欲しくてならない。だから新幹線テロを起こすだろう。京都のそばあたりだろう。あるいは、今もゴタゴタと内紛が絶えない日本航空で起こされるだろう。
     起こす日本のテロリスト集団を抜擢しなければいけないが、新左翼過激派の革マル派が最適ではないか。オウム真理教と同じような体質をしているし、まだ5千人ぐらいは活動家が残っているだろう。日本の警察がこれを推薦するだろう。・・・・これは私の予言(予測)です。こうやって日本もまた不可避に東アジア圏での戦争体制に、計画的に引き釣り込まれてゆく。

    聞き捨てならない話です。

    今日は引用が長くなってしまいました。お赦しください。


    ■参考サイト:
  • Griffin's Edge:6/30の書き込みに反応があったので、副島隆彦について考える(2005/7/9)

    ■追加:国際2大財閥の対立を視点として、世界を眺めたい方、お薦めします。
  • 「ロックフェラー 対 ロスチャイルド」説の研究
  • 20世紀はアメリカとイギリスの闘いの世紀だった
  • posted by ヒロさん at 05:26 | Comment(8) | TrackBack(0) | 国際政治/謀略

    2005年07月24日

    911の謎:監視カメラに映らない19人のハイジャック犯たち

    7月7日のロンドン爆弾テロでは、地下鉄のキングス・クロス駅で、容疑者4人の映像がキャッチされている。

    イギリスの監視カメラ網はものすごい。ロンドン市だけで50万台の監視カメラがあり、ロンドンで仕事や生活をする人は、1日平均300回はこの監視カメラに映っている計算だという。イギリスの法律では、断りなしに撮影するとプライバシー権の侵害にあたるため、「監視カメラで撮影してます」という但し書きが至るところにあるのだという。(参考記事:WSJ:Watch on the Thames (2005/7/8)

    わが家の同居人の情報によると、イギリスのNational Rail(イギリス国有鉄道)の新型車両には、1車両あたり3つ以上の監視カメラがついているらしい。2年前までは走行中も手動でドアが開く、危険な車両がいっぱいだったが、ここ1年で車両の近代化が一気に進んだことは、私も把握していた。しかし「車内の監視カメラ」には気づかなかった。今度ロンドンに行くときに、車中ならび市街の監視カメラに、注意してみたい。

    ロンドン・テロでは、しっかりとカメラが捕らえてくれたのだが、4年前の「911テロ」では、どうしてハイジャック犯の映像がただの1つも出てこないのか。セキュリティの厳しい空港では、搭乗ゲート付近に必ず監視カメラがあるはずである。これに加えて「搭乗者リストの中から、犯人が割り出された」という発表がただの1件もないのは、どうしてなのか?

    (■追加:主犯モハメド・アタの監視カメラ映像はあるが、ハイジャック機に搭乗したときのものではない。ペンタゴン突入組の監視カメラ映像は、2004年7月にAP通信にリークされた。本文下の追加項目を参照のこと。)

    フライト出発地激突乗員&乗客ハイジャック犯
    AA-11Boston8:45 WTC-1乗員11人
    乗客76人
    搭乗リスト
    5人(写真)
  • Mohammed Atta(主犯)C
  • Abdulaziz Alomari @
  • Stam Al Suqnami
  • Waleed Al-Shehri A
  • Wail Al-Shehri B
  • UA-175Boston9:05 WTC-2乗員9人
    乗客46人
    搭乗リスト
    5人(写真)
  • Marwan Al-Shehri @
  • Fayez Ahmed
  • Mohand Al-Shehri
  • Hamza Al-Ghamdi
  • Ahmad Al-Ghamdi
  • AA-77Washington9:39 Pentagon乗員6人
    乗客50人
    搭乗リスト
    5人(写真)
  • Salem Al-Hazmi @
  • Khalid Al-Midhar A
  • Hani Hanjour
  • Majed Moqed
  • Nawaf Al-Hazmi
  • UA-93New York10:03 Shanksvills乗員7人
    乗客26人
    搭乗リスト
    4人(写真)
  • Saeed Al-Ghamdi @
  • Ahmed Al-Nami B
  • Ahmed Al-Haznawi
  • Ziad Samir Jarrah
  • ■注:@=2001年9月20日に生存との報道/A=2001年9月23日(BBC)/B=2001年9月23日(News Telegraph)/C=2002年9月2日(Gardian)

    搭乗リストの中に犯人の実名はない。このリストから犯人が除かれているのか否かも不明のままだ。犯人たちは、一体どんな名前を使って航空機に乗り込んだのか?

    この問題に絡んで、情報公開法に基づき、ペンタゴン墜落機(AA77便)の検死結果の情報公開を請求した人がいる。(Autopsy: No Arabs on Flight 77

    2002年4月3日のこの公開請求に対する回答(2003/6/20)では、AA77便に搭乗していた「58人」の検死が行われた(2001/11/16)ことが明らかにされている。しかしながら、表中にもある通り、搭乗リストに記載されている「56人」(乗員6+乗客50)とは食い違っている。差分の「2人」がハイジャック犯ということなのだろうか?

    回答文には検死体で身元が確認された名前が載っている。搭乗リストには存在しない、新しい名前「Robert Ploger」、「Zandra Ploger」、「Sandra Teague」が登場している。一方、搭乗リストにあった乳児「Dana Falkenberg」は、遺体が確認できなかった、としている。

    すなわち、新たに3人が増え(+3)、幼児1人が未確認(−1)となって、全体で2人増えた(+2)ことになる。この検死の中でも「アラブ人」は確認されていない。その後、搭乗リストが訂正されたという話もない。アメリカ政府やFBIは疑問には何も答えない。飛行機には本当にテロリストが乗っていたのか、という疑問が起こってくるのも当然である。

    911テロが発生してから48時間後の2001年9月13日、FBIはハイジャック犯19人の顔写真と名前を発表している。その2週間後(2001/9/27)、19人の顔写真はFBIのHP上に公開され、その後変更されていない。(表中のリンクを参照のこと)

    ところが、2001年9月20日に早くも「物言い」がついている。ブッシュ大統領との会談後、サウジアラビアのファイサル(al-Faisal)外相は、「19人のうち、4人は無関係で生存している」と発表した。3日後の9月23日、BBCは5人目のWaleed Al-Shehri容疑者と、6人目のKahalid Al-Midhar容疑者が生きていると報道した。

    BBC News:Hijack 'suspects' alive and well (2001/9/23)
    Saudi Arabian pilot Waleed Al Shehri was one of five men that the FBI said had deliberately crashed American Airlines flight 11 into the World Trade Centre on 11 September.<中略>Now he is protesting his innocence from Casablanca, Morocco.

    He told journalists there that he had nothing to do with the attacks on New York and Washington, and had been in Morocco when they happened. He has contacted both the Saudi and American authorities, according to Saudi press reports.<中略>

    And there are suggestions that another suspect, Khalid Al Midhar, may also be alive.


    【訳】サウジアラビアのパイロット、ワイード・アル・シェフリ氏は、9月11日にアメリカン航空11便を世界貿易センターに激突させた5人の1人として、FBIから名指しされた。その彼がモロッコのカサブランカで無実を訴えている。当日はモロッコにいたため、NYとワシントンのテロとは無関係だ、と報道陣に語った。もう1人の容疑者ハリド・アル・ミダル氏も生きているらしい。

    サウジアラビアのナエフ内相は、2001年9月23日に「19人のうち、7人のサウジアラビア人は無関係であり、消息も確認した」と発表している。さらに約1年後、主犯のモハメッド・アタも生存している、という報道まで現れた。

    Gardian:Father insists alleged leader is still alive (2002/9/2)
    The father of Mohammed Atta, the alleged ringleader of the September 11 attacks, said in an interview published yesterday that his son was still alive.

    "He is hiding in a secret place so as not to be murdered by the US secret services," Mohammed el-Amir Atta, 66, told the German newspaper Bild am Sonntag. He also vehemently denied that his son - believed to have flown the first plane into the World Trade Centre - had taken part in the atrocities, blaming them instead on "American Christians". <中略>

    "As I saw the picture of my son," he said, "I knew that he hadn't done it. My son called me the day after the attacks on September 12 at around midday. We spoke for two minutes about this and that."

    "He didn't tell me where he was calling from. At that time neither of us knew anything about the attacks."

    【訳】主犯格モハメッド・アタの父親は、ドイツ紙『ビルト・アム・ゾンターク』に、息子は生きている、と語った。「アメリカのシークレット・サービスの暗殺を恐れ、秘密の場所に隠れている」と明かし、息子が世界貿易センターへのテロに関与していない、アメリカのキリスト教徒の責任だ、としている。「息子の顔写真を見たときに、犯人は息子ではない、とわかっていた。事件の翌日9月12日の日中に息子から電話があり、2分間話をした。どこから電話してきたのかは、わからない。そのときはお互いにテロのことを知らなかった」という。

    主犯格のアタ容疑者の場合は、1年後の父親による述懐なので差し引いて読まなければいけないが、事件の12日後(2001年9月23日)までに7人の生存が確認され、1人の生存が憶測されている。にもかかわらず、FBIもアメリカ政府も犯人を訂正しない。日本のマスコミでも完全な素通りではなかったか。

    最初に貿易センターに突っ込んだ「AA11便」の場合は、5人ではなく、2人でハイジャックしたことになってしまった。万が一、主犯格のアタが生きているとなると、あの壮大なテロ事件の幕開けとなった最初の1機目は、たった1人でハイジャックされ、乗務員11人を押さえ込みながら、NY貿易センターに向かったことになる。

    警察(FBI)発表を鵜呑みにしてはいけない。

    追加(2006/8/5):「犯人の生存発表」の意味するところは、盗まれたIDが使われたということだ。よって「顔写真の犯人がいない」ことを意味しない。もちろん「顔写真のハイジャック犯がいる」という証拠もなにもない。

    ■追加1:「Al-Shehri」という名前がやたらと多いが・・・
    最初に突入した「AA11便」に2人の「Al-Shehri(Shihri)」があるが、彼らは兄弟だ。
    Arab News:Al-Shihri says sons missing for 10 months (2001/9/17)
    Muhammad Ali Al-Shihri added that he did not know that his sons, Wael and Waleed, had traveled abroad, although he said that he had lost track of them some months ago.

    ■追加2:主犯Atta(アタ)の空港映像について
    初出日時は不明だが、FBIのHPに、主犯Attaのポートランド空港映像がある。WIKIPEDIAの拡大映像はこちら。主犯AttaとAl-Omoriは一緒に行動し、ポートランドで1泊し、当日朝6:00に「ポートランド→ボストン」便に乗り、7:45に「ボストン→ロサンゼルス」AA11便に乗り、ハイジャックしたことになっている。

    FBIは前日のポートランドでの動き、ならびポートランド空港での映像は公開しているが、肝心のボストン・ローガン空港での映像がない。ローガン空港の朝は混み合ってはいるが、犯人の2人は額に汗を流しながら、ギリギリで搭乗したことになっている。映像は必ずあるはずなのだが。

    ■追加3:ハイジャック犯の搭乗映像の初出は2004年7月21日
     AP通信は、事件の2年10ヵ月後になって、ペンタゴン突入組のワシントン・ダレス空港搭乗の映像を入手した、という記事を掲載した。このような映像が3年近く、どうして公表されないのか。AP通信の記事は、「The 9-11 Commission Report」が発表される前日のリーク報道であり、政治的な臭いが漂っている。

    ■追加4:アタの父親は「息子は無関係」の前言撤回? CNNの印象操作記事?
    CNN:Atta's father praises London bombs (2005/7/20)
    El-Amir said the attacks in the United States and the July 7 attacks in London were the beginning of what would be a 50-year religious war, in which there would be many more fighters like his son.

    ■参考サイト:
  • EIGHT of the alleged September 11th Hijackers are Alive
  • 9.11テロのハイジャック機は遠隔操作されていた!?
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  • posted by ヒロさん at 06:55 | Comment(7) | TrackBack(1) | 911真相究明

    2005年07月22日

    ロンドン爆破テロ:英政府「自作自演」説が早くも大人気

    ロンドン爆弾テロから5日後の報道 CBC News:「Evidence indicates 4 suicide attackers carried out London bombings」(2005/7/12)では次のように報じていた。
  • 「自爆犯」の4人のうち3人は、West Yorkshires州Leeds市に住むパキスタン系イギリス人。(同市の市議会員がAP通信にコメント)
  • 4人はレンタカーでLuton(ロンドン北50キロ)に向かい、ここから列車に乗り、ロンドンのKing's Crossへ。
  • 8:30頃、King's Crossの構内監視ビデオが4人の映像をとらえる。

  • 最初の4日間は「1つの可能性」としてノーコメントだった警察当局も、イスラム過激派による「自爆説」を肯定し始めた。リーズ市の6ヶ所で家宅捜査が行われ、「自爆犯」と見られる4人のうち、少なくても3人はこのリーズ市のパキスタン系イギリス人であることが判明した。

    その後、この自爆説を有力とみる報道が進み、犯人4人やその協力者たちの名前も明らかにされる。

    毎日:<ロンドン同時テロ>事件に関与は8人か 未解明の疑問も(2005/7/17)【抜粋】
    自爆犯の4人:
  • モハメド・サディク・カーン容疑者(30)…エッジウェアロード駅付近の爆破に関与
  • シェへザド・タンウィール容疑者(22)…リバプールストリート駅付近の爆破に関与
  • ハシーブ・フセイン容疑者(18)…バスの爆破に関与
  • ジャーメーン・リンゼー容疑者(19)…キングズクロス駅付近の爆破に関与
    爆弾製作の協力者:
  • マグディ・ナシャル容疑者(33)…爆発物製造に関与(警察は未公表)

  • 爆破犯3人と爆弾製造関与1人(マグディ・ナシャル容疑者)が、リーズ市在住のパキスタン系イギリス人。ジャーメーン・リンゼー容疑者のみが、ジャマイカ系イギリス人である。

    ◆ソース同上
     一方、16日付のミラー紙はルートン駅からロンドンに向かう際に実行犯が往復切符を購入し、車の駐車料金も前払いしたと報じた。死を覚悟したはずの自爆テロリストらしからぬ行動で、同紙は「時限式の爆弾と聞かされていたが、即座に爆発したのでは。首謀者は実行犯の口封じを図ったのだろう」との捜査関係者の見方を紹介した。

    このミラー紙(Mirror)では、1)なぜ列車の往復切符? 2)なぜレンタカーの駐車チケットを律義に払う? 3)自爆の前に「アッラーは偉大なり」という言葉を聞いたものはいない、4)自爆ならば、どうして爆弾を体に巻きつけず、リュックを使うのか? などの疑問を挙げている。

    爆破犯の4人は「自爆」ではなく、「タイマーをセットすれば逃げる時間がある」と指示されて、嵌められたのではないか、という推測が強くなってくる。で、誰に嵌められたのか、ということだが、イギリス政府当局も絡んでいる可能性が出てきた。爆破事件のあった当日の夕方、BBC Radio 5 で次のようなインタビューが流されたという。

    ◆ネットソース:Prison Planet Com:London Underground Bombing 'Exercises' Took Place at Same Time as Real Attack (2005/7/13)
    POWER: At half past nine this morning we were actually running an exercise for a company of over a thousand people in London based on simultaneous bombs going off precisely at the railway stations where it happened this morning, so I still have the hairs on the back of my neck standing up right now.
    HOST: To get this quite straight, you were running an exercise to see how you would cope with this and it happened while you were running the exercise?
    POWER: Precisely, and it was about half past nine this morning, we planned this for a company and for obvious reasons I don't want to reveal their name but they're listening and they'll know it. And we had a room full of crisis managers for the first time they'd met and so within five minutes we made a pretty rapid decision that this is the real one and so we went through the correct drills of activating crisis management procedures to jump from slow time to quick time thinking and so on.

    インタビューに答えたのは、ロンドンのセキュリティ・コンサルティング会社(Visor Consultants)の経営者Peter Power氏だ。彼はイギリス警察の元高官で、テロ対策班に従事した経験もある。彼の証言によると、従業員1000人のある会社に対して、7月7日の当日、まったく同じ時間帯に、地下鉄爆弾テロを想定した非常事態訓練を行っていたという。しかも「テロを想定していた駅(複数)がまったく同じだったので、今でも鳥肌の立つ思いだ」というのだ。

    これが本当だとすると、イギリス情報機関による「自作自演説」がこれから執拗に続くことになる。なにしろ、「全く同じ時間帯にテロ対策プログラムを行っていた」というパターンは、2001年9月11日の朝の、まったく同じ時間帯に、ペンタゴンが航空機ハイジャックテロを想定した演習を行っていた(=そのため、空軍機は緊急発進しなかった)というパターンと重なり合うからだ。

    イギリス政府による「自作自演」の陰謀を疑う人たちは、以下のように推理している。

    Paul Joseph Watson:How the Government Staged the London Bombings in Ten Easy Steps 【要約】
  • 危機管理会社を雇い、まったく同一パターンのテロを想定した演習を行う。万が一「アラブ人」が事前に捕まった場合は、警察に対して「彼らは演習の参加者だ」と説明する。
  • 4人のアラブ人を雇い、「ロンドンをテロ攻撃から守るための重要な訓練」に参加してもらう。
  • 確実にビデオカメラに映る場所に、4人を集合させる。
  • 留守中に彼等の自宅に「爆発物」などの証拠を残す。
  • 爆発予定地には、内密に「事前予告」をし、テロに巻き込まれないように警告する。この情報がリークされた場合は、飽くまでもシラを切る。
  • 爆破のあとは「電気障害」というニュースを流しつつ、協力者4人の全員が死亡したことを確認する。その後の「公式発表」と矛盾する監視ビデオがあれば、これを抹消する。
  • 数時間後、「アルカイーダ」の犯行声明をポストに投函する。
  • 最初の4日間は公式発表を控え、あたかも「真相究明」が進んでいるかのように世間に思わせる。

  • 7月21日に、ロンドンで再び爆破事件が起こっているが、「陰謀説」から目をそらすための、追加撹乱措置と考えられなくもない。「自作自演」または「情報局がテロ組織に事前リーク」という線は、今後も要注目である。


    ■関連サイト:
  • ジャパン・ハンドラーズとアメリカ政治情報:海外、独立系メディアで流布される、ロンドン・爆破テロの「語るに落ちる」真相(2005/7/17)
  • 田中宇:怪しさが増すロンドンテロ事件(2005/7/19)

    ■追加1:本文中の「地下鉄爆弾テロを想定した非常事態訓練」は、公共性ある防災訓練ではなく、民間コンサルタント会社が、特定の企業向けに「地下鉄テロを想定した、避難訓練をやっていた」ということです。

    ■追加2:在英大使館からイギリス在留邦人へのメール
    ロンドン地下鉄等での爆発・爆発未遂事件(7月21日)について

    在英国日本国大使館
    7月21日19:00現在

    「当館が報道等をもとに、本件の概要を取り纏めましたので、邦人の皆様に提供致します。」

    1.ロンドン警視庁は、21日午後、ロンドンの地下鉄の3つの駅及びロンドン市内を走るバスにおいて小さな爆発あるいは爆発未遂があったことを確認した。事件があったのは、ロンドン西部のシェファーズ・ブッシュ(Shepherd’s Bush)駅、中心部のウォーレン・ストリート(Warren Street)駅及び南部のオーバル(Oval)駅の3つ。爆発のあったバスはロンドン東部のハックニー(Hackney)地域にあるハックニー・ロード(Hackney Road)を走っていた26号系統である。

    2.報道によれば、目撃者の話として、ウォーレン・ストリート駅では地下鉄が駅に到着した直後、1人の男の乗客の背負っていたリュックサックが爆発したと伝えられ、オーバル駅では地下鉄が発車する直前1人の男の乗客がリュックサックを置いて逃げ、そのリュックサックが爆発したと伝えられている。オーバル駅で当初疑われた化学爆弾の使用はその疑いがないことが分かった。爆発のあったバスは2階建てで2階部分の窓ガラスが吹き飛んだとそのバスを運転していた運転手からバス運行会社に連絡が入ったと報じられている。

    3.事件直後ぶら下がりの記者会見に応じたロンドン警視庁のイアン・ブレア警視総監は、爆発そのものはいずれも今月7日に起こったものよりも小規模だった模様であるが、「重大な事件(serious incident)」であると述べ、市民に今いる場所にとどまるよう呼びかけた。その後、午後4時前に再度ぶら下がりの記者会見に応じたブレア総監は、事態は収束しつつある(the situation was coming under control)と述べた。

    4.訪英中のハワード豪首相と会談中であったブレア首相は、会談を中断し、COBRAと呼ばれる有事対応の会議に出席し、その後3時40分頃から記者会見を行った。同会見の中で、ブレア首相は、この事件を些細なものと見ることはできないが、犯人のねらいは我々をおびえさせることにあり(aim to scare us)、本事件に冷静に対処するよう国民に呼びかけた。

    5.爆発のあった3駅からは乗客が避難し、駅周辺は封鎖されている。ロンドンの地下鉄は爆発のあった駅を通っている路線を中心に5路線の全部又は一部で運行を停止し、爆発のあった3駅以外の駅もいくつか封鎖している。いくつかの鉄道も運行を停止している。

    6.現在までのところ、この事件による負傷者は確認されていない(ウォーレン・ストリート駅で1名が負傷との情報もあり。この1名が上記リュックサックを背負っていた男との情報もあり)。

    7.なお、事件との関係は不明であるが、同日午後3時半頃首相官邸のあるダウニング街から大通りに出たすぐ外のところで1人の男が武装警官によって逮捕されたほか、もう1名がその近くで逮捕されたとの情報がある。上記大通りであるホワイトホール(中央省庁の庁舎が建ち並ぶ通りでもある)も封鎖された。

    8.21日午後17時50分より、ブレア英警視総監及びリビングストン・ロンドン市長の記者会見が行われたところ、要旨以下の通り。
    (1)シェパーズ・ブッシュ、ウォーレン・ストリート、オーバルの各地下鉄駅、及びハックニー・ロードのバスにおいて、爆発の試み(attempt)があった。(質問に対し)「試み」というのは、幾つかの爆発物は爆発しなかったということである。犯罪者は殺戮の意図を有していた。
    (2)警察、救急(消防)当局は迅速かつ適切に対応した。(リビングストン市長より、当局の対応を賞賛するとの発言あり。)
    (3)現場に残された物証は今後の捜査に大いに資するものである。
    (4)ロンドンは(危機の)状況を乗り越えて通常のビジネスに戻っている。
    (5)(質問に答え)7月7日の事件との関連、アル・カーイダとの関連は今のところ不明。検証には時間を要する。
    (6)救急車で運ばれた負傷者がいるとの情報はないが、1名の負傷者がいるとの報道があることは承知している。

    ■追加3(2006/7/25):911の真相解明に迫る!
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  • posted by ヒロさん at 08:07 | Comment(9) | TrackBack(3) | 国際政治/謀略

    2005年07月16日

    日本語は数を勘定しやすい言葉だから、国際語として最適だ

    「フランス語は数を勘定できない言葉だから、国際語として失格しているのもむべなるかなという気がする。そういうものにしがみついている手合いが反対のための反対をしている。笑止千万だ。」

    この石原都知事の発言に傷ついたフランス語教師たちが、損害賠償の裁判を起こしている。ご苦労さん。「フランスからは一流の数学者も出ている」とか、ムキになって反論している人たちもいるが、まさか「勘定できない」を字面通りに受け取っていないでしょうね。エスプリの国じゃなかったの?

    フランス語の数の体系は「ひどい」。酷いということを素直に認めたまえ。フランス語をやったことのない人は、こちらの表(フランス語の数体系)をザッーと眺めてみてほしい。

    英語では11と12が変則的で、13〜19は「.....teen」となるが、フランス語では11〜16に「.....ze」という形がきて、17〜19は「10+7、10+8、10+9」の形になる。70以降が特に酷い。71は「60+11」と言い、80は「4×20」になり、93は「4×20+13」、97は「4×20+10+7」ですぜぃ。

    21世紀になってせいせいした。20世紀の末は、1993年、1995年のような拷問のような数字がラジオやテレビの音声で飛び交っていた。1998年は「1000、9×100、4×20、10、8」と発音するんですぜぃ。

    同じフランス語圏でも、スイスとベルギーはこのような愚かな数体系から脱却しており、「70、80、90」に「septante, octante, nonante」という独立した単語を発明して、スペイン語やイタリア語などと同じ体系になっている。

    フランス語では、初学者が1日で「1から100まで数える」ことはまず不可能だ。それに比べて日本語はすばらしい。30分以内に「1から100まで数える」ことができるようになる。ん? よほど賢くないと無理だろうって?

    30分どころか、3分でマスターできるのだ。とりあえず、「英語をネイティブとする人たち」への限定版ではあるが、誰でも3分以内に「日本語で1から10まで」を完全にマスターし、以後一生涯、忘れない覚え方がある。それでは「ヒロさん式、数字マスター術」をここに公開!

    1・・・・・itchy(痒い)
    2・・・・・knee (ひざ)
    3・・・・・sun (お日さま)
    4・・・・・she (彼女)
    5・・・・・go (行く)
    6・・・・・rock (ロック)
    7・・・・・nana (子守り)
    8・・・・・hahchoo (ハクション!)
    9・・・・・cue, queue (行列)
    10・・・・jew (ユダヤ人)


    上記のような英単語を使って、次のような話を聞かせてあげよう。

    Feeling itchy on her knee in the sun, she decided to go to the rock concert with her nana. "Hahchoo!" Oh, she sneezed while waiting in the queue, then a friendly jew offered something to cover.

    【訳】痒く(1)なっちゃったのよ、ひざ(2)が、日(3)に当たっていたら。それで彼女(4)は出かける(5)ことにしたの、ロック(6)コンサートに、つきそいのネーちゃん(7)と一緒にね。でも寒い日だったので「ハクショーン」(8)になっちゃったのよ、コンサートの行列(9)待ちで。でも親切なユダヤ人(10)の人がコートを貸してくれて、助かったわ〜。


    3は「son=息子」を使ってもよし、4を「よん」で教えたければ「yawn=あくび」にしてもよい。最後の「10=jew=ユダヤ人」はTPOによっては扱いが微妙だが、今のところクレームなし。ヒロさんは、今まで10人以上の人たちに、3分以内に「1から10までをマスター」させた実績がございます。

    で、もう少しやる気のある人たちには、11〜19は「10+1」「10+2」で簡単だよ〜と教える。これに加えて、20、30、40が「2×10、3×10、4×10」であることを説明すれば、1から99まで一気に終了。日本語は何てラクチンなんでしょ。国連の公用語にしていただきましょう!

    (でも、中国語と韓国語も同じ数体系なので、なんだかな・・・・)


    ■追加1:英語で「itchy feet」というと、「痒い足」=「旅に出たくてウズウズしている状態」のこと。この成句を知っている人には、「itchy knee(1、2)」は面白がってもらえる。スタートラインのことを「scratch」というが、「日本語は start from scratch(振り出しから始まる)だよ、痒いから」と言うと受けることがある。scratchには「引っ掻く」の意味もあるので。

    ■追加2:「100(ひゃく)」をどう教えたらいいでしょうか。今のところ「here cool」(ここ涼しい)あたりを採用しているが。もっといいやつ、あります?

    ■追加3:ドイツ語、中国語、ヒンディー語の場合
    ◆ドイツ語(オランダ語)の数体系
    ドイツ語やオランダ語では2桁の数字がやっかい。
    15は「5 and 10」、27は「7 and 20」のように言う。
    1985年は「1000、9×100、5 and 80」になる。

    ベルギーではオランダ語とフランス語のバイリンガルの人が多いが、脳内での数字の変換は大変そう。「97」という数字は、純正フランス語の「4×20、17」をオランダ語の「7と90」に変換するわけですから。

    ◆中国語の数体系
    1〜99では日本語と同じであるが、100は「1×100」。
    3桁以上でゼロの扱いが注意。
    「203」=「2×100、0、3」
    「230」=「2×100、3」
    「1002」=「1×1000、0、2」
    「1020」=「1×1000、0、2×10」
    「1200」=「1×1000、2」

    ◆ヒンディー語の数体系
    ヒンディー語は相当勉強した人でも、100まで数えるのは難しい。
    21以上の数字は、25=「5+20」、27=「7+20」の構造なので、ドイツ語に近い。
    ただし語形変化が激しいので、1〜9と10の倍数(20、30、40・・・)を覚えても、28、33、46、57などを類推しにくい。
    面白いのは、9で終わる2桁は、39=「−1、40」、49=「−1、50」のようにいうところ。

    ◆その他言語の数体系
    posted by ヒロさん at 06:33 | Comment(19) | TrackBack(2) | 言語学&コトバ遊び