2006年11月30日

「Act As If」は縁起ものなの、うふふっ、お幸せに

「こうなりたい」という自分の状態をありありと思い浮かべて、その状況を磁石のように引き寄せる・・・というのは、かなりの上級者である。

「思い浮かべる」といっても、ぼんやりと「絵」を見ている状態ではない。体の動きを感じ、回りの空気を感じ、私を絶賛する万雷の拍手、おめでとうという祝福の声、まぶしいスポットライト、花束の香り、抱擁の温かみ・・・などを全身で受け止めるバーチャル・リアリティである。

演劇部に入って、いい役回りを多く体験した人は、「イメージによる願望達成」の世界に限りなく近いところにいるかもしれない。とはいえ、自分の願望通りの役回りなど、有名俳優でもそう簡単に回ってくるわけではないので、とにかく、自分自身の「全身体感映画」の制作に取りかかりましょう。

いい車がほしい人は、まず雑誌でその車の写真を切り抜く。インターネットのいい映像を印刷する。いつかこの車に触るぞ、と決意する。そして実際にディーラーのところへ行って、ボディを触る。できれば運転席に座らせてもらう。さらに試乗の予約を取る。

1度でも試乗すれば、このときの体感を「バーチャル・リアリティ」として脳内に再生しやすくなる。あとは脳内でその車を行きたいところに走らせる。子供を乗せる、パートナーを乗せる。友人の家に行って「ついに新車を手に入れちゃってさ、エヘヘ・・・」とおしゃべりする。

恋人や結婚相手が欲しい人はどうしたらいいか。トントン拍子でうまくいった人たちの中には、「act as if」(あたかも実現したかのように演技する)という手法を使った人もいる。

  • 家に1人ぼっちで住んでいるのに、架空の彼・彼女に「おはよう」と声をかける。
  • 自分1人の夕食なのに、食器や箸を2人分並べる。
  • ベッドに寝るときは、もう1人がいるつもりになって、真ん中ではなく、少し端よりに横になる。
  • 一緒に行くであろうデートコースをリハーサルのつもりで歩く。
  • 見てみたいな〜という映画や劇のチケットを2枚買ってしまう。

    これを目ぼしい人が誰もいない、あるいは、候補すら思い浮かばない段階で実行するのである。かなりマニアックじゃないの、と思われる人がいるかもしれない。そこまでやる自分が哀れだ、と思うなかれ。このような演技をしているうちに、不思議なタイミングで、本当に「出会い」が起こりやすくなるのである。

    まあ、「演技」は「縁起」に通じる、とオチをつけておこう。あっ、それから、鏡を見るたびに「あなたの笑顔はとってもステキ」という演技もお忘れなく。
  • posted by ヒロさん at 07:20 | Comment(2) | TrackBack(0) | 「引き寄せ」の考察

    2006年11月28日

    電脳空間で今すぐスタートする、ビジュアライゼーション

    願望達成の極意の1つは「Visualization(視覚化)」である。みなさんのパソコンのデスクトップには、どんな画像が置いてありますか?








    行きたいところ、ほしいもの、なりたい状態を「映像」にして、常に見えるところに置く。

    毎日パソコンを起動する人は、起動後の「デスクトップ画面」を何度も何度も見るわけである。買ったときのままの殺風景な画面、メーカーの広告画面になっている、そこのあなた!!

    ネット上で「願望にマッチするステキな写真」を見つけ、写真の上で(Windowsでは)右クリックをして、「デスクトップの背景に設定」を今すぐ実行しましょ!

    PCデスクトップでは、通常1枚の写真だけなので、それ以外のいい映像はどんどん保存して、カラープリンタがある人は紙に印刷する。机上の写真立てに収める。自宅のトイレのドアに貼る。財布、定期券、手帳を取り出すたびに見えるように工夫をする。

    これらは「視覚補助」である。このような映像を、写真なしで頭の中に思い浮かべてみる。自己啓発・願望達成のプログラムでは、全身で、あらゆる感覚を使って感じることを「Visualization」と呼んでいる。イメージを思い浮かべるのが苦手な人は、音、会話、光、匂い、味、触感、運動感覚、スピードなども追加しましょう。

    Whatever you give your attention to will grow and manifest.
    (意識を向けたものは何であれ、成長し、実現する)

    日常で思い浮かべていることの98%は、ゴミである。このゴミを1%でも2%でも減らし、自分のほしい状態を少しでも「眺める」ことできれば、人生は転換する。

    ◆新野哲也著『頭がよくなる思想入門』 (新潮選書) p15
     じつは日頃、われわれが考えていることの大半は、無益な雑念といってよい。
     虚栄や嫉妬にまつわる妄想、他愛のない想像、余計な詮索、得体の知れない不安やつまらない心配事など、ひとまとめにゴミ箱に捨てても少しも惜しくはないものばかりが頭を占有している。

    posted by ヒロさん at 23:01 | Comment(5) | TrackBack(0) | イメージ創生力

    2006年11月27日

    Loose Change 2nd Edition, 日本語吹き替え版

    世界で数千万人が見ている「Loose Change 2nd Edition」だが、ついに日本語吹き替え版がGoogle Videoにも登場である。また、マイナーなビデオ・サイト「Skickam」にも分割版がアップされている。

    オリジナル版は、もの凄いハイテンポな英語であるため、日本人には敷居の高いビデオだったが、これでもう大丈夫。英語ですでに見ている人も、日本語吹き替え版で詳細をもう1度確認してみるのもよいだろう。

    ■Google Video:Loose Change 2nd Edition, Japanese (1h 23m 31s)


    「Skickam」サイトで、分割で見たい方はこちら。

  • Loose Change 2nd Edition 日本語吹き替え版 1/4 (12分45秒)
  • Loose Change 2nd Edition 日本語吹き替え版 2/4 (18分31秒)
  • Loose Change 2nd Edition 日本語吹き替え版 3/4 (22分52秒)
  • Loose Change 2nd Edition 日本語吹き替え版 4/4 (29分00秒)


    海外在住ならび外国語が得意な方は、以下のバージョンもどうぞ。

    ■吹き替え版
    フランス語   イタリア語   ポルトガル語

    ■字幕版
    スペイン語   フランス語   ドイツ語   オランダ語   ポーランド語   フィンランド語   スウェーデン語   デンマーク語   トルコ語   中国語   韓国語

    グーグルのカウンターは勝手にリセットされることがあるのであまりアテにならないが、韓国語版の本日現在のカウンターは「1,753,788」となっており、100万を超えるダントツである。韓国では国会議員の多くがこのビデオを見ており、反米に拍車がかかっている。

    ■参考:
    米同時多発テロ事件は米国政府の陰謀だった 韓国の世論調査
  • posted by ヒロさん at 01:17 | Comment(12) | TrackBack(0) | 911真相究明

    2006年11月25日

    「うるさい日本」の私が感じる、イギリスの騒音事情

    London Net:Livingstone Bans Music on Buses(2006-11-23)
      DON'T play music out loud on buses. That's the message being plugged by Ken Livingstone following lobbying led by The Music Free Bus Campaign.
      MP3 players with headphones are okay, but not so phones which play music out loud out of annoyingly tinny little speakers.
      At first, it seems MFBC would have been satisfied if buses featured posters asking passengers not to disturb others with their music, but the London Mayor has gone much further and is now in favour of an "absolute prohibition on playing music from a mobile system."
      Livingstone says those caught playing music out loud will be asked to leave the bus and children and teenagers told to hand over their free bus passes.
      The position on singing on buses is as yet unclear, but in most cases probably wouldn't constitute "music" in any case.

    ロンドン市長が「バスで音楽を禁止する」意向を発表した。ここのところ外出先や乗り物で必ずといっていいほどMP3を使っている私としては、えっ!と驚いたが、よく読むとこういう話である。

  • 「バスでスピーカーから音楽を流す」のがダメなだけで、「ヘッドフォーン」による鑑賞はOK。
  • では「歌を歌う」のもダメかと突っ込まれたので、それは「音楽」の定義に入らないという。
  • 市長の背後には、「Music Free Bus Campaign」という、うるさいバスが許せない人たちがいる。

    ちなみに市長の名前は、漢字にすると「生石」さん。英語の名前はいったん漢字に変換すると、末永く憶えている私である。諺にも Livingstone gathers no moss というやつがあったような。

    イギリスではバスは10回ぐらいしか乗っていないのでわからないが、携帯をプレーヤーにしてガンガンやっている人を今まで見たことがない。が、苦情が多いということは、そういう輩も若者を中心にいるということだろう。

    バスや電車では「音楽」よりも「携帯電話」のマナーが悪い連中が多い。着信音でバカでかい音楽を流したあとに、大声で延々と5分以上も話しているのがたくさんいる。口元を手で押さえるとか、周りの人に気兼ねして体の向きを変えるとか、そんな「気配り」は1度も見たことがない。

    このような携帯マナーを除けば、イギリスは概ね「うるさい日本」に比べてとても静かである。

  • 商店街の店頭でスピーカーの音楽が流れていない。
  • パブ、レストラン、デパート、スーパーで音楽はほとんど流れていない。
  • 電車では「次は○○」というぐらいで、うるさいアナウンスがない。
  • ゴミの収集車には「音楽」なし。
  • 選挙の「よろしくお願い致します」の車がない。

    これはイギリスというよりもヨーロッパ全体の状況と思われるが、いかがでしょう。とても静かなので、道路では救急車・パトカーの音が目立つし、乗り物ではマナーの悪い携帯がとてもうるさく感じられる。

    日本では街や乗り物もうるさいが、子供たちの保育園や幼稚園があまりにもうるさいので、ビックリしたことがある。小さなグランドに不釣合いな、運動会の大きなスピーカー音。子供にビデオを見せるときの、あまりにも大きなボリューム。昼ごはんのときの「絶叫」するようなゴハンの歌。

    子供は大声で元気なのがいいとか言っているが、「ボリュームの大きさ」で子供の意識を引きつけようというワンパターンで、姑息なやり方である。テレビを多く見ている子は、声が必要以上に大きい。

    いま小さい子供を育てている方々。テレビをやめませんか? 大人がテレビやビデオをどうしても見たければ、大人だけの個室で見ればよい。「リビングにテレビがある」という20世紀の残像的な家庭風景は、私としては大いに疑問である。

    さて、話をロンドン「生石」市長に戻すと、「バスの音楽を絶対禁止する」と息巻くのなら、ついでに「乗り物での携帯電話の禁止」と、罰金1000ポンドも宣言してほしいところである。

    イギリスの罰金は何でも1000ポンド(23万円)。夏の水不足のときに庭でホースを使って放水すると、罰金1000ポンド。テレビの受信料を払わずにテレビを見ていると、罰金1000ポンド。道路で立ちションをすると、罰金1000ポンド。私の身近では、この1000ポンドの痛手に遭った人は、いまのところ1人も知らないが・・・。(ちなみに私の住んでいる州では、駐禁の罰金は60ポンド)


    ■つぶやき:
    自宅に案内電話がかかってくる、いわゆる「テレマーケティング」は、イギリスで結構うるさい。「おめでとうございます!あなたに1000ポンドが当たりました!」という録音音声や、「モバイルやインターネットを新しいプランに乗り換えませんか」という勧誘、「去年は何回海外旅行に行きましたか」という旅行業界のアンケート、など。
  • posted by ヒロさん at 23:23 | Comment(16) | TrackBack(0) | イギリス見聞録

    2006年11月23日

    クリスチャン・マークレーの「ビデオ・カルテット」

    先日ロンドンに何回か行く機会があったので、テート・モダン(Tate Modern)美術館に立ち寄ってみた。一番おもしろかったのは、「ビデオ・カルテット」だった。



    映画の中の「楽器演奏のシーン」「音が出されるシーン」「歌のシーン」など変幻自在につなぎ合わせ、あたかも四重奏(カルテット)のように4つの画面に表現した作品である。

    作品は『Video Quartet 2002』とあるように、すでに業界では4年前から有名な作品である。イギリスの田舎モノの私としては、このモダンな試みに素直に感動してしまったわけだが、なぜ感動したのかな、と考えてみた。

    4つのビデオを同時に見る、という経験は日常にはあまり存在しない。テレビ局関係の仕事をしたことのある人は、日テレ、フジ、テレ朝、TBS、CNN、BBCがずらりと並んでいる職場はおなじみかもしれない。投資関係の人は、ロイター、ブルーンバーグ、日経テレコン、為替、日経平均先物の画面がたくさんあるのも当たり前だろう。

    ごくまれに、1つのパソコン画面を4つに分割して、テレビ映像を見ているハイテクなお方がいるかもしれない。先日の「ピアニストの輝き:ブログ版コンサートへのご招待」というエントリでは、珍しくYouTubeを4つ並べてみたが、試しにこの4つを同時に再生して楽しめるかどうかやってみたら、頭の痛くなる結果となった。

    しかしながら、音を出さずに「演奏」を眺めることに徹してみると、88の鍵盤の上で踊る「指先バレエ」として、4つの映像を同時に楽しむというのは「あり」かもしれないと思った。

    速読の基本訓練として「周辺視野を鍛える」があるが、4つの動画を同時再生する方法は、この訓練のために使えるのでは・・・と、たった今思いつき、いいアイデアがないか考えているところである。(参考:映像思考の男女差:「3次元クルクル」で世界は変えられるか

    さて、テート・モダンで見た『Video Quartet 2002』は、横1列の4画面である。視点を中心に置いて4画面が楽しめるかどうか実験してみたが、右端と左端は広がり大きすぎて細かいイメージがわからなかった。ということで、視点を終始移動しながら、この「四重奏」を聴き、眺めることになった。

    ピアノのシーンもいろいろあるものである。タバコを吸いながら弾く、手を空手チョップにして弾く、1本指で弾く、体も腕もない「手」だけのお化けが弾く(映画『アダムズ・ファミリー』)、足で弾く・・・など。

    音楽は見て楽しむ側面もある。ピアノニストの腕の動き。ダブルベースをクルリと回転させるしぐさ。トランペットやクラリネットの上下運動。弦楽器を走る弓のダンス。オルゴールで回転する人形・・・など。

    主旋律と副旋律のメリハリもある。「カラー」と「白黒」の映像では、カラーにスポットライトがあたる。動きのある映像、静止している映像。大きな音の映像、ささやきのような映像。スピード感のある映像、緩やかな映像・・・など。

    旋律のいわゆる「掛け合い」もある。同じ映像をスクリーンのポジションを変えて何度も使うと「フーガ」や「輪唱」になったりする。左画面で「ノックの映像」があると、右画面に「ドアに耳を当てる映像」が応えたりする。

    楽器以外の音のシーンもふんだんにある。タップダンス、目覚まし時計、花火、食器やグラスを叩く音。打楽器に匹敵する音は日常生活にたくさんあるが、「車の急カーブでタイヤが擦れる音」などは、弦楽器系かもしれない。まったくの余談だが、ゴジラの絶叫は、コントラバスを松脂の手袋でこすった音である。

    四重奏とはいうのものの、最初は圧倒されるばかりで、3回ぐらい見ないと全体の構成はわからないかもしれない。

    fogless:「exhibitions: Christian Marclay」(2003/8)
    作品は一見、支離滅裂なように見えるが、じっくり追ってみると、始まりから中間部を経て終盤部へと展開する三部形式のように構成されていることに気付く。出だしはこれから演奏会が始まることを伝えるように、手書きの楽譜や譜面台が待つステージの映像から始まる。そのあとピアノやバイオリンの音あわせが続き、それが終わったところでマリア・カラスの雷鳴のような声が4画面から響き渡り、演奏本番である中間部に入ったことを告げる。

    『Video Cartet』をつくったChistian Marclayは、映画シーンのバラバラ編集がお好きな人で、以前は映画の「電話が鳴って、受話器を取るシーン」だけを寄せ集めたこともある。あるいは、レコードをバラバラに切って、3〜4ピースを貼りあわせて1枚のレコードにするとどうなるか、という実験もしている。

    YouTubeの映像は臨場感いまひとつだが、さわりの部分だけでもお楽しみあれ。

    YouTube:「Christian Marclay's Video Quartet - Excerpt #1」3分


    ■参考:クリスチャン・マークレー(Christian Marclay)
  • White Cube presents Christian Marclay - Video Quartet
  • YouTube:「Christian Marclay mini documentary」(5分50秒)
  • posted by ヒロさん at 22:09 | Comment(4) | TrackBack(0) | ♪音楽たのしいなぁ
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