2010年12月13日

「自律訓練法」は一生の財産となる

自律訓練法(autogenic training)のプロセスは実にシンプルだ。

  • 0) 気持ちがとても落ち着いている。
  • 1) 手足が重い。
  • 2) 手足が温かい。
  • 3) 心臓が静かに打っている。
  • 4) 呼吸が楽になっている。
  • 5) お腹が温かい。
  • 6) 額が涼しい。

  • ただ「落ち着いている」と思い込む。そして、手足を温かく感じ、鼓動と呼吸を意識し、内蔵を感じ、額をクールにする。こんな単純なことが疲労回復、ストレス緩和、あがり症の克服につながるという。

    私は数年前に冷え性の改善から実践が始まった。運動不足に加え、座ったまま仕事が多かったせいであろうか、ある時期から真夏でも足が冷えるようになった。それも右脚のみが冷えるので、不可解かつ不愉快だった。

    そこで「右脚が温かい」と想い念じることになるのだが、いままさに冷えているという現実の中で、意識の力だけでこれを逆転させるのは並大抵ではない。そこで、お風呂に入ったときに、ほら、右脚が温かい、まあなんて、こんなにすご〜く温かいと、ことさら想うようにしたら、数日後に冷え性がいったん消滅した。

    このときのお風呂体験は私の一生涯の悟りになり、財産になったように思う。

    「痛い」ときに「気持ちがいいと思え!」なんて頑張っても、なかなかうまくいかない。だが「そこそこ気持ちいい」ときに「メチャメチャ気持ちいい」と思うと、次の「痛み」が軽減する、あるいは、うまく行けば消滅する。

    どんな冷え性の人でも、熱い風呂の中で冷えて冷えて困るとグチる人はいない。まさに脚が温かいと感じるときに、あえて、はっきりと、しっかりと、生き生きと、ありありと、もう天に昇る気持ちで、

    あぁ〜、温かいわ〜

    と感じる。大げさに感じる。無理やり感じる。これがとてもよく効くのである。

    なぜこれが、一生の悟りになったかというと、あらゆる方面で人生がうまく行くコツも、こういうことなんだな、と感じたからだ。

    人生苦労に思えることでも、どこか1つ楽しいことを見つけて「捨てたモンじゃないな」「これも悪くないじゃん」と思いながら続けていると、状況が改善していく。そして実際に楽しい場面がやってきたら、増幅させて「メチャメチャ楽しい」とおおいに舞い上がってしまう。不思議なことに、強く「楽しいなぁ」という気持ちを発振していると、さらに楽しいことがやってくる。

    何か問題や不愉快なことが起こったときでも、それをやっつけよう、退治しよう、撲滅しよう、と頑張らない。問題の対象となっている人や事柄について、まんざら悪くもないか、いいとこもあるよねと感じつつ、他に楽しいことがあれば、そちらに意識を移す。

    これが現状改善の秘訣じゃないかしら?

    さて、話を自律訓練法に戻すと、この夏からしっかりと訓練してみて、最大の収穫は就寝後、すとーんと、すぐに眠れるようになったこと。

    布団に入ったら、布団って温かいなぁ、幸せだなぁ、と思う。次の瞬間に、目が安らぐ、アゴが安らぐ、肩が安らぐ、そして、その後は、手足が温かい・・・と自律訓練法の順序をたどっていく。最初の数日はしっかりたどれていたが、最近は、「アゴが安らぐ」「手足が温かい」と思った瞬間に、もう意識がなくなっている。

    入眠儀式をパターン化すると、よく眠れる。私は決まった入眠音楽も使っているので、CDのボタンを押すと「もう、寝るだけ」になる。さらに、前向きなコトバのアファメーションを加えたければ、

    あぁ、今日も最高の1日だった

    などがいいかもしれない。今日のことをあれこれ振り返ったり、明日をあれこれ思い煩ったりしていると、意識のポイントがコントロールできなくなるのでやめること。とりあえず「布団気持ちイイー、今日もサイコー」でよろしいのでは?

    posted by ヒロさん at 20:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 眠り&くつろぎ

    2010年12月03日

    デジカメをもって外に出よう、朝のジョギングをしよう!

    脳機能の研究者によると、人は毎日、脳内に数万のイメージを想起しているという。研究者によって、2万、5万、7万と数字にバラツキはあるが、平均をとって約4〜5万としておこう。覚醒している時間が1日に14時間あるとして、1秒に1回の割合だ。

    「みかん」「ピアノ」「お尻」という単語を見たり、聴いたりした瞬間に、サッと脳内に映像が流れている。「マツコデラックス」「綾小路きみまろ」「東方神起」という人やグループを知っている場合、そのコトバから顔や体つきが想起される。「愛」「経済」「お金」といった抽象語では、象徴的なイメージや経験が想起される。

    頭の回転が速い人は、起動スピードが速く、色彩や表情も明晰で、音・香り・匂い・触感が伴うかもしれない。そしてさらに、たとえどんなに一瞬ではあれ、「感情」の回路も刺激されている。

    「父」「勉強」「数学」「セックス」「自動車」と聞いた瞬間に、楽しい記憶ばかり連想される人もいれば、悲惨な過去が思い出される人もいる。その強度、傾向、分布はひとさまざまだ。

    漢方薬局のチェーンで億万長者になった斎藤一人(さいとう・ひとり)は、若い頃から「ツイてる、ツイてる」といつも心の中で言い続けてきた。彼の場合、時計の秒針の音が聞こえた瞬間、「チクタク、チクタク」ではなく、「ツイてる、ツイてる」と聞こえるという。聞こえるというよりも、そう聞くように条件付けたのだ。

    私の新居はとても眺めのいい、気持ちのいいところだ。ところが、幹線道路と病院に若干近いせいか、救急車のピーポーが頻繁に聞こえる。「救急車」と聞いて一瞬、何を思い浮かべるか。「ピーポーピーポー」の音に何を感じるか。いちいち感じてはいられないので「無視する」のが正解だが、夜静かなときに聞こえると、やはり「聞いている」自分を意識せざるを得ない。

    そこで、私は「ピーポーピーポー」=「ツイてる、ツイてる」「ラッキー、ラッキー」「ハッピー、ハッピー」に置き換えることにした。救急車で運ばれている人には不謹慎な話ではあるが、私は救急車の音を聞く度に、ハッピーでラッキーでパワフルになれる。ピーポーピーポーを喜びのシンボルとして条件付けたのだ。

    1985年以来、宇宙意識エイブラハムのメッセージを世界に伝えているヒックス夫妻は、著書『Ask and it is given』で波動を転換するための「22のプロセス」をリストアップしている。プロセスの8番目では「Positive Aspect(ポジティブな見方)」を書き込む1冊のノートを用意し、あらゆるテーマ(単語)から、ひたすらいい連想だけを引き出す訓練を推奨している。

    とりわけ、いま、嫌いな人、嫌だと思っていること、気に食わないもの、最近腹を立てたことなどを対象にする。「対応の不愉快だった店員」「冷えてたまらない右脚」「イヤミをいったあの友だち」「うまくいかなかったプレゼン」「本当に腹が立つウチの娘」「毎日つまらない会社の仕事」「10年間彼がいない惨めな私」・・・・など。

    私自身がいろいろ試してみて、1度は必ずやった方がよいと推奨できるのは、「父」と「母」。兄弟や子供がいる人は、その人。あるいは漠然と「兄弟」「子供」からいい連想だけを模索してもいい。そして極めつけは「私の人生」。私もかつてそうだったけど、みんな自分のことをいっぱいいじめて、蔑んでいる。こんな人生だけど、まんざらでもないな、といろいろ書くことができると、今年はきっと、いいことが起こりますよ。ほんとうに。


    posted by ヒロさん at 13:19 | Comment(6) | TrackBack(0) | 美術・絵画・写真
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