人は目標に向かって「何かをする」ことばかり考えている。だが、こうしたい、こうなりたい、と思ったときにその雛形はすでに「見えない世界」で形成されており、川上からドンブラコと流れ始める。その流れを堰き止めるような意識を全部やめればいい。エイブラハムはそのための手法として22のプロセスを推奨しているが、その20番目は「マネジャーに全面的に委託する」だ。
ジョセフ・マーフィーは「潜在意識には無限の力がある」と繰り返した。だが「潜在意識」はイメージしにくい。深い温かい海をイメージできる人はいいが、得体のしれない泥沼を感じてしまうと何の助けにもならない。『シークレット(Secret)』というビデオでは「アラジンの魔法のランプ」の召使いジニーを登場させている。(冒頭から23分30秒)

ジニーは
「Your wish is my command」(あなたの願いは私に対する命令です)と繰り返し、ご主人様からの命令を待つ。
ジニーは裸の大男なので、レスリング部か水泳部の「マネジャー」なのかもしれない。雑用を全部任せることのできる召使いや世話役がいるとありがたい。世の中にはそういう旦那さんやお嫁さんがほしくて結婚する人もいるはずだ。(それがまちがいの始まりなのだが・・・)
「マネジャー」を会社経営の管理職ということすれば、あなたはボスのCEOだ。現場を全部任せることのできる執事、支配人、財務担当、業務責任者などが想定できればいい。『日々の名残り(Remains of the Day)』のアンソニー・ホプキンズのようなイメージはいかがだろうか。
企業経営や貴族社会の比喩に馴染みがなければ、とにかく自分を見守り、育ててくれる霊的な存在でもいい。守護霊、天使、トーテム(動物霊)、女神さまなどを信じられる人は幸いだ。宗教系のものを使うと、その宗教の教えに縛られる場合もあるが、とにかく自分を無条件に愛してくれる存在が想定できればよい。
このようなマネジャーを日々想定して、何を任せるか。人間の日常の願望のほとんどは、1)健康、2)人間関係、3)お金と決まっているので、私はとりあえず、お金から全面的に任せることに決めた。
まず、日常の買い物では「値札」を無視する。お金持ちは「買えるか、買えないか」という意識はいっさいない。「ほしいか、ほしくないか」だけですべてを決めるのだ。であれば、せめてスーパーの食材くらいは「高い、安い」という意識を全部捨てて「食べたいか、食べたくないか」だけで決めてみる。よって値札はいっさい見ない。
さらに、家計簿は超簡略化し、キャッシュフローの計算もやめる。財布を開くたびに「お金を使うときはいつも最高に楽しい」と書かれたカードを眺め、支払いレジは銀行の預金窓口だと思ってシメシメと感謝し、最後のレシートの数字は10倍にして収入にし、天を見上げながら召し使いのジニーに「後はよろしく」と管理を任せる。(レシートは廃棄)
日々のアファメーションとしては、「お金のことはすべてマネジャー(ジニー/CEO/ユニバース)にお任せ」などにする。私はごっつい大男よりも、やさしい女神さまが好みなので、ダンテの『神曲』に登場する「ベアトリーチェ」を架空の女神に仕立てあげている。ベアトリーチェ(Beatrice)は「幸福をもたらすもの」を意味する。
ごっつい大男のジニーは健康系のマネジャーにしてはどうか。健康関連で課題があれば、ジニーを呼びつけて「肩をモミモミして」「若返る食べ物調べておいて」「目のよくなるプログラムよろしく」と頼んでおこう。女魔法使いがよろしければ、かわいい魔女ジニーでも、サリーちゃんでもお好きなように。
posted by ヒロさん at 17:51
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実践:22のプロセス