2014年04月03日

オランウータンのお誘いで、ぶら下がり健康器

つい先日まで明け方は氷点下だ、ブルブル、と身震いしていたのに、目の前の景色はサクラ満開である。

ブルブル真っ盛りの2月の総括になるが、実は「ぶら下がり健康器」なるものを速攻で購入してしまい、以来、毎日ブラブラとぶら下がっている。1980年頃に大ブームとなった商品だが、その後、これを使って天国に行く使用法が横行したせいであろうか、あっという間に下火になってあまり聞かれなくなっていた。

冬場はどうしても寒さでカラダが縮こまり、とくに腕を上方に伸ばす筋肉が固まってくる。何かいい方法がないかな、と思っていたら、2時間後にはネット注文を終えていた。中国製の組み立て製品はときどき悲惨なものがまじっているので、少し奮発して1万円以上の日本製を購入した。

ここにいたる伏線はある。2012年秋に雑誌「ナンバー・ドゥ」でランニング特集(『あの人はいつどうやって走っているのか?』)があったので、チラホラと眺めていると、ピストン西沢というオジさまが、ジョギングのあとに特注ストレッチマシンを使っている写真が目に止まった。プロトレーナーにつくってもらったそうで、見るからに気持ちがよさそうだが、でも、よくここまでやるよね、という印象だった。

伏線はさらに遡る。かつて尊敬していたヨガの先生の本で、「ぶら下がり」を推奨している部分があったのだ。

はじめは握力も弱く大変だが、毎日ぶら下がっていると、長時間耐えられるようになる。握力が強くなるということは、頭脳がよくなるということだ。また十本の指おのおのに、全身の経路が来ているから、全内蔵の刺激にもなる。▲ぶら下がると、脊柱が3センチくらい伸びる。脊椎の間が伸びて、椎間板も、脊髄神経も緩やかになる。これは脊椎副脱臼矯正の秘訣である。胃の具合がよくなったといい、腰痛が治ったというのは当然である。▲ぶら下がりながら、体のねじり、曲げの運動をすると、もっとよいが、そのとき大事な心得は、本能的に、「神ながら」に体操することだ。子供たちには、ぜひ、鉄棒を立ててやりたい
(「ヨーガ革命肉体編」p198、▲=改行)

これを最初に読んだのは高校生のときだが、「頭脳がよくなる」という話と、最後の「子供たちには、ぜひ、鉄棒を」というくだりは、ずっと覚えていた。うちの子供には残念ながら鉄棒をつくってあげられなかったが(そんな庭ないもん!)、遅ればせながら、自分につくってあげることにしたのだ。マンションの部屋の片隅に。

思えば直前に、動物園の行動展示を調べる仕事をしているときに、オランウータンの空中綱渡りの勇姿をみて、目がハートマークになって惚れ込んでいたことも、伏線に一気に火をつける要因となったようだ。

そんなこんなで、私の家の片隅では、今日もオランウータンがブーラブラとぶら下がっているのであります。


posted by ヒロさん at 21:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | 四肢は百獣の王
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