
答えは「おさけ」の缶に表示されているイボイボ文字。今、手許にビール、発泡酒、リキュールの缶がある人は開け口の横に並んでいる点々を指でなぞってみてほしい。目をつぶってなぞったとき、点々の図形配置が脳裏に浮かぶだろうか。
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「だ」のような濁点文字は「゛」+「た」で表現する。「きゃ・きゅ・きょ」のような拗音は、「拗音記号」+「か」、「拗音記号」+「く」、「拗音記号」+「こ」のように表現されることは意外だった。
2×3の6点なので、区別できる文字は「2の6乗−1=63」通りしかない。数字やアルファベットのときは、「数符」や「外字符」を先に宣言し、1=「数符」+「あ」、b=「外字符」+「い」、のように組み合わせる。大文字は大文字宣言もあるので、A=「外字符」+「大文字符」+「あ」となり、3文字も使うのか!
「う」で書かれる長音は、長音記号にするので「しょーがい(生涯)、おなじよーに、じゅんちょー(順調)」と書かれる。この辺は速記の表記にも似ている。
速記といえば、裁判記録などに使われる速記タイプライターは、親指シフト入力のような複数キーの同時打鍵で入力する。6つのキーを使った同時打鍵はすでに、点字入力タイプライターで古くから使われているシステムだ。
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今年はルイ・ブライユ(Louis Braille)の生誕200周年。5才で視力を失いながらも、6点点字システムやラフィグラフを考案し、オルガン奏者としても活躍しつつ、生涯を視覚障害者の教育のために捧げた偉大なるブライユに思いを馳せてみたい。