◆朝日:ユダは裏切り者じゃない?「ユダの福音書」写本と確認(2006/4/7)
エジプトで70年代に発見され古美術商の手にあったパピルス紙の束が、専門家らによる修復鑑定作業の結果、初期キリスト教の幻の外典「ユダの福音書」の約1700年前の写本だと確認された。聖書ではイエス処刑への道を開いた「裏切り者」として描かれる「イスカリオテのユダ」が、実は、イエス本人の命令に従い「救済」を完成させるために引き渡した「善行の人」だったと主張する内容で、議論を呼びそうだ。
この記事に触発されて、「ツン読」になっていたDVD『Last Temptation of Christ』(最後の誘惑)を観賞することにした。1988年の作品だが、当時、フランスなど数ヵ国で映画館が焼き討ちにあったシロモノである。この映画でも「ユダ」は最良の弟子として描かれている。
イエスの人間的な側面を描いた作品だが、今年2月の「ムハンマド風刺画」のときのような過激な反応が起こった理由は、娼婦のマグダラのマリアや、ラザロの姉妹のマリアと「交接する」シーンがあった、ということか。
問題のシーンは「起こったこと」ではなく、心の中での「最後の誘惑」であった、というオチはついているが、「イエスが昇天する前に、十字架の上で2人のマリアと交わった」ことには、深い意味がある。古代エジプトやオリエントに「常識」として定着していた、「死して母親(または女神)と結ばれる」という象徴的なメッセージである。
「男性が死んで母親(女神)と結ばれる」、あるいは「女性が死んで父親(男神)と結ばれる」という話は、マザコンやファザコン願望のことかというと、そうではない。以下、順を追って私の解釈である。
■■ 生と死のサイクル
太陽は朝に生まれ、夕方に死んでいく。エジプトでは産婆の女神ヘキトが、毎日太陽を生む。また1年のサイクルでは、自然は、冬至に向けて死を迎え、その直後に再生し、春先になるとルンルンと息吹をみせる。1日の生死のサイクルと、1年の生死のサイクルがある。
エジプトの女神ヘキトは、ギリシャでは地母神ヘカテだ。このような女神から生まれてくる太陽は、世界中でおおむね「男」となっている。農耕文明では、この太陽神のご都合によって収穫のゆくえが左右されるので、ご機嫌取りをする儀式が生まれる。収穫の「初穂」を太陽神に捧げ、豊饒に感謝し、来年もよろしくね、となる。
■■ 「初穂」と「人身供儀」
太陽という男の神さまを接待するのは、おおむね女の役割である。男に言うことを聞かせる方法は、政治でも宗教でも、女をあてがう、と相場が決まっている。「初穂」ばかりではなく、巫女や日女(ひるめ)を「いけにえ」として捧げることもある。最初に生まれた子供(第1子=初穂)を「いけにえ」にすることもある。
「いけにえ」は、こやしみたいなものである。収穫物の種を「神さまありがとう」といって春先に植えれば、自動的に育つわけだが、「いけにえ」は単に死んでもらうのではなく、神さまと結婚し、まぐわいをした上で死んでもらうのである。これは決して無駄死にではなく、再生のためのおめでたい「葬式、兼、結婚式」なのだ。
太陽は毎日生まれては死ぬわけだが、毎日、生娘をお供えしていては大変なので、1年に1回(あるいは数回)、特別なときにだけ、エッチをしてもらうことにする。縁起のいいエッチ日和は、世界的に「冬至」と決まっていて、この日の光線が巫女の体に入り込むように「ベッド造り」(神殿など)にも余念がない。
■■ 「地母神」と「童子神」
女は昔から差別されている、と思うなかれ。太陽神は男なので、女をあてがうわけだが、太陽神のママは、あたり前田の女である。太母(Great Mother)や地母神(Mother Earth)を満足させるホストクラブも必須である。
この地母神は、若いピチピチしたのが好きなんだわ、またこれが。とりわけ、自分にそっくりな男の子がええわ〜。息子同然のかわいい子には、何から何まで、全部教えちゃう。
◆ヘレニズム時代における古代宗教の変化:地母神崇拝
かくて、地母神の密儀はすべて、「地母神と童子神」という組み合わせを基本とした。地母神は大地で、童子神は大地から生れて大地に帰る植物の象徴である。植物は、母なる大地から生まれ、育ててくれたお礼に種子・果実を大地なる母に捧げて、その生涯を終える。
| 地域 | 太母神 | 童子神 |
| シュメール | イナンナ | ドゥムジ |
| バビロニア | イシュタル | タンムーズ |
| ギリシア | アフロディテ | アドニス |
| 小アジア | キュベレー | アッティス |
| 小アジア | アルテミス | アポロ |
| 小アジア | デメテル | ディオニューソス |
どう?待ちリストの中に、好みの男の子がいた?私はアドニスやアポロが好き。
◆ソース同上
(1)童子神は、去勢により、はじめて真の人間、つまり女性になることができた。
(2)選ばれた少数の者は、去勢することで、祭司になることができた。
(3)一般信徒は、地母神の密儀により救われた。地母神の密儀は、巫女(大女神の化身)との聖婚であり、これにより一般信徒は真の人間になることができた。
(4)死んだ童子神をよみがえらすために、地母神は冥府に降りて行く。地母神は数々の試練を乗り越えて、冥府にたどり着く。そこで地母神は、冥府の神と、童子神が一年の半分を地上で、残る半分を地下の冥府で暮らすという取り決めをする。
(5)童子神は、植物神なので、死んで大地に返り、柘榴〔ざくろ〕あるいは麦として、毎年新たに再生するとされた。それゆえ、柘榴酒やパンを食べることで、信徒は童子神の再生力を自分のものにすることができるとされた。
(2)選ばれた少数の者は、去勢することで、祭司になることができた。
(3)一般信徒は、地母神の密儀により救われた。地母神の密儀は、巫女(大女神の化身)との聖婚であり、これにより一般信徒は真の人間になることができた。
(4)死んだ童子神をよみがえらすために、地母神は冥府に降りて行く。地母神は数々の試練を乗り越えて、冥府にたどり着く。そこで地母神は、冥府の神と、童子神が一年の半分を地上で、残る半分を地下の冥府で暮らすという取り決めをする。
(5)童子神は、植物神なので、死んで大地に返り、柘榴〔ざくろ〕あるいは麦として、毎年新たに再生するとされた。それゆえ、柘榴酒やパンを食べることで、信徒は童子神の再生力を自分のものにすることができるとされた。
太母のママとベッドインして「1人前の男」にしてもらおうと思っても、そうは問屋が卸さない。童子神は死んで大地に返り、再び蘇る「植物」として象徴であり、これになぞらえる司祭も「去勢」によって完全な人間になるとされていた。男性の一般信徒の場合は、神殿娼婦(=巫女)と交接することで地母神と結ばれることを願った。
◆『ダヴィンチ・コード』下巻 (p105−107) (ネットソース)
古代には、男性は精神的に未完成であり、聖なる女性との交接によってはじめて完全な存在になると信じられていた。女性との肉体的結合は、男性が精神的に成熟し、ついには霊知(グノーシス)−神の知恵−を得るための唯一の手段だった。エジプトの女神イシスの時代から、性の儀式は男性を地上から天国に導くただひとつの架け橋と考えられてきた。「女性と通じることで、男性は絶頂の瞬間を迎え、頭が空白になったその刹那に神を見ることができるんだ」
生理学上、男性は絶頂の訪れとともにいっさいの思考から解き放たれる。つかの間の思考の真空というわけだ。すべてが澄みわたるその瞬間、神の姿を垣間見ることができる。瞑想の達人は性行為に頼ることなくそれと似た境地に至ると言われ、尽きることのない精神的オーガズムをしばしば涅槃(ニルヴァーナ)と称する。(中略)「人間がセックスを通じて神とじかに交流できるという概念は、カトリックの権力基盤を揺るがす深刻な脅威だった。そういう考えが広まれば、神への唯一無二の接点と称してはばからなかった教会の地位は低下し、主導権を失いかねない。
男性は女性と交わって、はじめて「完全」になる。「逝った」ことも「往った」こともない人は、死んでから神さまに会えないかもしれない。

写真は、アンク(Ankh)と呼ばれるエジプトの十字架である。女性の「輪」に男性が交わる象徴であり、童子神たる「麦の穂」が垂直に伸びて、太母の輪と交わっている。エジプトのキリスト教徒は、これをまねて「コプトの十字架(Coptic Cross)」をつくり上げていく。エルサレムに入ったイエスは、ひと目会いたいとやってきたギリシア人たちに言う。「1粒の麦は、地に落ちて死ななければ、1粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶだろう」(ヨハネ福音書12:24)。これは、エジプトの「常識」に影響されたコトバと思われる。
イエスの死は「無駄死に」ではない。大いなる神と交わり、人類に新たな息吹を注ぎ込むための偉大な死であった。そして「大いなる神」とは、ほかならぬ「地母神としての女神」であり、女神不在のキリスト教は「聖母マリア」がその代役を果たしていく。
神のひとり子のイエス・キリストは、「十字架」(実際はT字架)というベッドの上で死に、その母たる「天のマリア」と結ばれたのである。伝承の中に、娼婦のマグダラの「マリア」や、ラザロの姉妹の「マリア」と結ばれる話が出てくるのも、自然の成り行きである。
■関連記事
■参考
栲幡千々姫命―瓊々杵尊
http://www.cjn.or.jp/tsubaki/saijin.html
木花咲耶姫命―彦火々出見尊
http://www.umenomiya.or.jp/engi/sintoku.html
豊玉姫―鵜葺草葺不合尊
http://www.como.ne.jp/pc/zenkokuzinja/tusimaitinomiyawatatumiyuisho.htm
神功皇后―応神天皇
http://www.como.ne.jp/pc/zenkokuzinja/buzenitinomiyausayuisho.htm
神社と神道の基礎知識 奉納金に初穂料(はつほりょう)と書くのはなぜですか
http://www.jinja.or.jp/faq/answer/09-07.html
「天皇の祭祀---収穫祭と大嘗祭と」萬遜樹
http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r18-30.htm
『伊勢神宮「神田」で「驚異の稲」誕生」』
http://www.rui.ne.jp/nouen/isehikari.asp
『皇祖天照大神は天孫降臨に際して、「わが高天原にある斎庭の稲穂をわが子に与えなさい」と命じられた(『日本書紀』)。天孫降臨はわが国の稲作の始まりでもある。
この「斎庭の稲穂の神勅」さながらに、平成の御代替わりと時を合わせて、天照大神を祀る神宮の神田で「驚異の稲」が「突然変異」で誕生した。味がコシヒカリ以上に抜群で、反収は何と十俵を超えるという。(中略)
日本の稲作の危機の時代に、稲作信仰の中心である神宮で生まれたイセヒカリ―。伊勢の大神は日本民族に何を語りかけようとしているのか。』
「イセヒカリは間違いなく新品種です」斎藤吉久
http://www004.upp.so-net.ne.jp/saitohsy/shin-hinshu.html
『瑞垣は、昭和天皇の御即位の直後で、第58回式年遷宮の翌年、昭和5年秋に伊勢神宮の瑞垣内で発見された「霊稲」である。(中略)昭和の御代替わりに生まれたこの瑞垣を父親として、今度は平成の御代替わりにイセヒカリが生まれたのだとしたら、そこに示された大神のくすしき神業にはまったく絶句せざるをえないのだが……。』
http://www.kunaicho.go.jp/03/d03-01ph-01.html#INEKAIKO
「天皇の稲作」斎藤吉久
http://www004.upp.so-net.ne.jp/saitohsy/tenno_no_inasaku.html
天皇陛下、皇居内の苗代で稲の種もみまき
http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20060411/20060411ic23-yol.html
ジョン・レノンも暗殺されることによって「死んでよみがえる神」になる夢を果たしたのではないでしょうか。この場合の役回りはエジプトの「オシリス」で、ヨーコは「イシス」正統の息子ショーンは「ホルス」となるわけです。ジュリアンは「セト」の役回りでしょうか?
http://homepage3.nifty.com/yatu/culture/1jyomon.htm
試験に出ないキリスト教豆知識
http://www.geocities.jp/eternal_sisters/q_maria/question_maria.html
http://www.gokigenyou.com/
女性専用カフェ スウィートトリップ(SWEET TRIP)
http://www.yamaguchi.net/archives/004532.html
http://www.maidblog.net/archives/50496305.html
http://www.mangaoh.co.jp/topic/maria.php
−訶理帝母図像のシルクロード上における変化−
http://dsr.nii.ac.jp/narratives/discovery/03/