明かりをつけたら、消えちゃった
お花をあげたら、枯れちゃった
五人囃子は、死んじゃった
きょうは、悲しいお葬式
お内裏様は、死んじゃった
三人官女も、死んじゃった
五人囃子も、死んじゃった
きょうは、悲しいお葬式

お花をあげたら、枯れちゃった
五人囃子は、死んじゃった
きょうは、悲しいお葬式
お内裏様は、死んじゃった
三人官女も、死んじゃった
五人囃子も、死んじゃった
きょうは、悲しいお葬式
子供たちはみ〜んな死んでしまう話が大好きである。わが家に下宿中の小学校の先生によると、今でも、学び舎でほのぼのと歌い継がれているという。私は上記のひなまつりレクイエムを歌ったことがないが、「浦島太郎」は歌った記憶がある。
むっかし〜、むっかし〜、うらしまは〜
死にました!(終)
死にました!(終)
ほのぼのとした全滅系の小説といえば、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』であろう。なぜ「ほのぼの」かというと、この小説では、マザーグースの唄がモチーフに使われているからだ。
1868年に発表された「10人の黒んぼ(Ten Little Niggers)」である。
◆マザーグース:Ten Little Niggers
Ten little nigger boys went out to dine ;
One choked his little self, and then there were nine.
Nine little nigger boys sat up very late ;
One overslept himself, and then there were eight.
Eight little nigger boys travelling in Devon ;
One said he'd stay there, and then there were seven.
Seven little nigger boys chopping up sticks ;
One chopped himself in half, and then there were six.
Six little nigger boys playing with a hive ;
A bumble-bee stung one, and then there were five.
Five little nigger boys going in for law ;
One got in chancery, and then there were four.
Four little nigger boys going out to sea ;
A red herring swallowed one, and then there were three.
Three little nigger boys walking in the Zoo ;
A big bear hugged one, and then there were two.
Two little nigger boys sitting in the sun ;
One got frizzled up, and then there was one.
10人のくろんぼの子ども ごはんを食べに行って
ひとりがのどを詰まらせて 9人になった。
9人のくろんぼの子ども 夜ふかしで
ひとりが寝坊して 8人になった。
8人のくろんぼの子ども デヴォンを旅して
ひとりが残ると言ったので 7人になった。
7人のくろんぼの子ども まき割りで
ひとりが自分をまっぷたつして 6人になった。
6人のくろんぼの子ども はちの巣で遊んでて
ひとりがまるはなばちに刺されて 5人になった。
5人のくろんぼの子ども 法律の勉強して
ひとりが訴訟にまきこまれて 4人になった。
4人のくろんぼの子ども 海に行って
ひとりが赤いにしんに呑まれて 3人になった。
3人のくろんぼの子ども 動物園に行って
ひとりが大熊に抱きつかれて ふたりになった。
ふたりのくろんぼの子ども ひなたぼっこしていて
ひとりが焦げついてしまって 1人になった。
One choked his little self, and then there were nine.
Nine little nigger boys sat up very late ;
One overslept himself, and then there were eight.
Eight little nigger boys travelling in Devon ;
One said he'd stay there, and then there were seven.
Seven little nigger boys chopping up sticks ;
One chopped himself in half, and then there were six.
Six little nigger boys playing with a hive ;
A bumble-bee stung one, and then there were five.
Five little nigger boys going in for law ;
One got in chancery, and then there were four.
Four little nigger boys going out to sea ;
A red herring swallowed one, and then there were three.
Three little nigger boys walking in the Zoo ;
A big bear hugged one, and then there were two.
Two little nigger boys sitting in the sun ;
One got frizzled up, and then there was one.
10人のくろんぼの子ども ごはんを食べに行って
ひとりがのどを詰まらせて 9人になった。
9人のくろんぼの子ども 夜ふかしで
ひとりが寝坊して 8人になった。
8人のくろんぼの子ども デヴォンを旅して
ひとりが残ると言ったので 7人になった。
7人のくろんぼの子ども まき割りで
ひとりが自分をまっぷたつして 6人になった。
6人のくろんぼの子ども はちの巣で遊んでて
ひとりがまるはなばちに刺されて 5人になった。
5人のくろんぼの子ども 法律の勉強して
ひとりが訴訟にまきこまれて 4人になった。
4人のくろんぼの子ども 海に行って
ひとりが赤いにしんに呑まれて 3人になった。
3人のくろんぼの子ども 動物園に行って
ひとりが大熊に抱きつかれて ふたりになった。
ふたりのくろんぼの子ども ひなたぼっこしていて
ひとりが焦げついてしまって 1人になった。
もう少し味わいのある訳文がほしい人は、詩人・北原白秋による訳詩もある。
この「くろんぼ」唄をもじって、「インディン」唄が流行することになる。これを簡単な童謡にしたのが「ひ〜とり、ふ〜たり、さんにん来ました・・・」の『10人のインディアン』だが、日本の幼児英語教育の教材で派手に使われている。『ちびくろサンボ』で騒いだ方々は、インディアンでは騒がないのだろうか?
アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』は、1939年に『Ten Little Niggers』で発表されたが、当然物議をかもしたので、翌年1940年の米国版では『And Then There Were None』となり、そして1965年には『Ten Little Indians』と変更されている。
その後の改定版で『And Then There Were None』に戻ったものとみられる。小説中に使われている「くろんぼ」のマザーグースが、時をへてどのように改変されて「インディアン」に至ったものなのか。20年前にアガサ・クリスティを読みまくった私としては興味津々である。
◆アガサ・クリスティ
クリスティーには、マザーグース童謡を題材とした長編ミステリーとして、この作品の他に ミス・マープルものの代表作『ポケットにライ麦を』(1953)を始めとして、『愛国殺人』(1940)、『五匹の子豚』(1942)、『ねじれた家』(1949)、『ヒッコリー・ロードの殺人』(1955)などがあります。
◆歌は六ペンス
アガサ・クリスティーのミステリ、「ポケットにライ麦を」「二十四羽の黒ツグミ」等で引用されている詩です。信託会社社長が、会社でお茶の時間に死んでしまいます。なぜかポケットにはライ麦が詰められて・・・。そして、この唄の通りに次々と殺人事件が起こるのです・・・。
アガサ・クリスティを読むには「マザーグース」の知識は必須である。ということで、「マザーグース」を勉強しながら、もう1度アガサ・クリスティを読み直そうかな、と思う今日この頃。
■参考:
怪奇大作戦 第5話「死神の子守唄」
http://www.ucatv.ne.jp/~rydeen/SRI/story/05/index.html
DVD 怪奇大作戦 Vol.1
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000UN3I6/
『十人の娘が旅に出た.
滝に打たれて一人目が死んだ.
橋から落ちて二人が死んだ...』
ヴァン・ダイン「僧正殺人事件」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488103049
『コック・ロビンを殺したのはだあれ。「わたしだわ」と、雀がいった!マザーグースの童謡につれて、その歌詞のとおりに怪奇残虐をきわめた連続殺人劇が発生する。』
横溝正史「獄門島」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4041304032
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001W8HU2
松尾芭蕉とその弟子、宝井其角が詠んだ三つの俳句をもとにしたトリック殺人。
「鶯の身を逆さまに初音かな」(其角)
「むざんやな胄の下のきりぎりす」(芭蕉)
「一つ家に遊女も寝たり萩と月」(芭蕉)
マザーグースの恐怖
http://members.jcom.home.ne.jp/miloue/mother-goose/mother-goose.htm
MURDERGOOSE
http://murdergoose.md/
マザーグースの中の歴史
http://mothergoose-room.com/study/study_page0003.htm
自分が子供のときの替え歌は、
「明かりをつけましょ 爆弾に お花をあげましょ 毒の花
五人ギャングに 殺されて 今日は楽しい お葬式」
お葬式も楽しいものになるのです。
モーリス・ラヴェルの組曲「マ・メール・ロア(Ma Mére L'Oye)」は日本語でマザーグース組曲です。
眠りの森の美女のパヴァーヌ
夜の森に迷った一寸法師
パゴダの女王レドロネット
美女と野獣の対話
妖精の園
「亡き王女のためのパヴァーヌ(Pavane pour une Infante Défunte)」も心に残る美しい曲です。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002IJNH6
ラベルの『マザーグース組曲』は、ピアノの連弾曲ですね。気に入ったら楽譜も買ってみましょう。
ついでに、プロコフィエフの『シンデレラ組曲』もあるそうです。
http://www.iclassics.com/productDetail?contentId=63285
「Mother Goose」という言葉ですが、いわゆる「童謡あれこれ」という意味では、「Nursery Rhyme」という言葉もよく使います。
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/jeanne/story/mg-myessay01.html#mothergoose
顔文字辞書を入れてる関係で、「パタリロ」と書いて変換するとこんなのがでました。
( ・_)oダーレガ( ,)_コロシタ( ・_)oクック( ,)_ロビン
( ゜人゜)ダーレガ( σ。。)σコロシタ ( ゜人゜)クック( σ。。)σロビン
あと浦島太郎はこんなん思い出します。
♪むかしむかし 浦島は 助けた亀に連れられて
竜宮城へ行く途中 息が出来ずに死んじゃった
…リアリズム?
ふと気づいたのですが、画像のお内裏様の位置が逆のようです。。ひな壇になりますと下に左大臣、右大臣が並びますが、左大臣はおとこ雛の下、向かって右で、左大臣は右大臣の上席です。(ちなみに古代中国では日本と反対で、右が上席で『左遷』の語が残っています。)「天子は南面す。」といい、京都御所は南向きです。 で、今でも、京都市の地図を見ると御所の東、地図上では「右」に「左京区」の地名が残っています。(御所の帝から見て左の位置)左大臣が赤い衣、右大臣が黒い衣も、緋色が黒よりも高位の色とされたからです。今でも僧侶の衣がそうです。先日、首相官邸で小泉首相がひな人形を背にインタビューを受けたときも、左右が逆でした。明治以降、西洋の礼式に移行したときからこの混同が始まったようです。しかし今でも歌舞伎、能などの伝統芸能には上手(かみて)、下手(しもて)にこの意識は残っています。落語も一人の演者が目線の位置で、例えば、大家さんと長屋の熊さんとのやりとりなどで、この「上」「下」を使い分けています。 どうでもいいと言えばそれまでのことなのですが。ちょっと気になりましたので。
>ふと気づいたのですが、画像のお内裏様の位置が逆のようです。
飾りつけをするときに左右は一瞬迷ったのですが、ええい、と勢いで完了させました。ご丁寧な解説をありがとうございました。
(といいつつ、心の中の本音は、どれだ!)
1番:日本でも中国でもない、イギリス仕様です。
2番:あら、写真が反転してるわ。編集部をしかっておくわね。
3番:わが家は女性上位なの。内政干渉!ほっといて!
http://www.kougetsu.co.jp/hinamatsuri/kazarikata.html
『結婚式の新郎新婦と同じと憶える。古典的または京都のお雛様は左右を逆に飾る。』
「ひな人形はなぜ早く片付けなければならないのか」萬遜樹
http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r18-137.htm
流し雛
http://www.tabiken.com/history/doc/N/N204L200.HTM
三井寺 いのりの原景 雛祭り
http://www.shiga-miidera.or.jp/serialization/prayer/126.htm
『菱の実は人間の子どもの味がするという。古代、インドで架橋の際、川底の竜が橋を流してしまうので、村の女の子を竜に差し出していたが、代わりに菱の実を与えたところ、河が鎮まった。子どもの命を助けた菱の実にあやかって、餅を菱型につくり、雛段に供えたのが菱餅である。』