2006年02月09日

「天国で10人の処女が待っている」:デンマーク新聞の風刺画

デンマークのユランズ・ポステン紙(Jyllands-Posten)が昨年9月に掲載した「ムハンマドの風刺画」が騒がれているが、あれこれ論評する前に、まず実物をじ〜っと観察してみよう。


シュタイナー系大学の授業で、「死後の世界」について自分の考えを自由に語り合う、というセッションがあった。3〜4人の小グループに分かれ、私のグループはイギリス人とイスラエル人と私の3人だった。イスラエル人は話の弾みで、イスラエル国内のテロリストたちのことを語った。

「死後の世界に関して、誤った考えが吹き込まれている。自爆テロをやれば、天国で10人の処女が待っている、と本気で信じているやつらがいる。狂っている」


私は、日本ではイラン人と知り合いになったが、イスラム教の深い話はしたことがない。よくよく話題にされるのは「一夫多妻制」のことばかりだった。イギリスの片田舎に住んでいる現在、ターバンや髭モジャのアラブ系の人に会ったことがない。大学では、イスラム教徒らしい人は、セネガル出身の人がひとりいるだけだ。

日本のシュタイナー学校では、小学高学年の偉人伝で「マホメット」を取り上げていると聞いて、驚いたことがある。当然、マホメットの絵を描く生徒もいるはずだが、ターバンを「ダイナマイト爆弾」にするような冗談はあり得ない。韓国の地下鉄絵画展示のように、教師が煽動しない限り、そんなことは起こりようがない。


黒板で説明している先生だが、「これはモハメッド」という矢印説明がついている。黒板の文字は、ペルシャ語で「ユランズ・ポステン紙のジャーナリストたちは、反動的な扇動者のかたまりだ」と書かれている。かなり挑発的である。

風刺画はここに紹介した3枚を含む、計12枚であるとのことだ。全部見たいひとは、Occidentalism:Mohammed cartoons(2006/2/2)へどうぞ。

さて、911のドキュメンタリー映画『Loose Change 2nd Edition』だが、DVD50枚を発注したところ、監督のDylan Averyから「発送いたしました」というメールが先ほど届いていた。このDVDを配るにしても、心に憎しみを宿し、破壊活動をするような人たちには渡したくない。

ロンドンでは2月26日に、NYの「Liars」というロックバンドが、ニューアルバムの紹介と合わせて、『Loose Change』も上映する。「ウソツキ(Liars)」が「911謀略」を紹介するわけだ。この「ウソツキ」グループはどの程度有名なのだろうか?

Time Out:Liars present 'Loose Change 911' (2006/1/19)
New York band Liars are to present a very special screening of 'Loose Change 911' at the Curzon Soho cinema as part of Time Out's 'My Favourite Film' series.

何がウソで、何が真実なのか。誰がどんなウソを信じ、誰がどんな真実を語っているのか。じっくりと考えてみたい。

■追加:さらに挑発は続く・・・
産経:「ムハンマド風刺漫画問題 仏紙、新たな風刺画掲載 イスラム教徒の反発激化も」(2006/2/9)
 掲載したのは「シャルリー・エブド」紙で、フランス通信(AFP)によると、漫画には「ムハンマドが原理主義者に悩まされている」との見出しがつけられている。同紙は合わせて、問題の発端となったデンマーク紙が掲載した風刺画十二点も中のページで掲載した。
 フランスのイスラム教団体は同紙の発売前に裁判所に発行差し止めを求めたが、裁判所は七日、この訴えを退けていた。同紙の通常の発行部数は十四万部だが、今回は特別に四十万部を発行。それが発売日の八日午前中に売り切れたという。
 同紙のバル編集長は同日、記者会見し、「法治国家では風刺を掲載する必要がある」と掲載の正当性を主張。イラン紙が企画しているとされるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の風刺漫画も掲載する方針を示し、イスラム教徒だけを対象にしているわけではないと強調した。

「シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)」は昔から挑発が大好き。2002年11月27日にはこんな風刺画も。

posted by ヒロさん at 07:24 | Comment(4) | TrackBack(0) | 神話・宗教・民俗学
この記事へのコメント
TITLE: ちょっと気になりまして
ヒロさん初めまして、いつも楽しく読まさせて頂いております。
ちょっと気になったのですが、今までgoogleで「ヒロさん」「ヒロさん日記」で検索すると
必ずトップに出てきたのですが現在は出ません。なにかあったのでしょうか?
Posted by じゃおじゃおめん at 2006年02月09日 10:44
TITLE: 国防総省からGoogleにお咎め?
あっ、ほんとうだ!
『Loose Change 2nd Edition』を推奨したのがいけなかったのでしょうか。
Posted by Hiro-san★ブログ主 at 2006年02月09日 10:51
TITLE: はじめまして。
マコットさんの所から寄せてもらいました。韓国の地下鉄絵画展を見て考え込んでしまいました。失礼かと思いましたが紹介させていただきました。私の英語力でははっきりと内容を理解したとは思えない所もありますが、考えさせられます。
 どちらにしても、韓国映画だヨン様だとふぬけていてはいけなく、もっと理解する事が始まりでしょうか?悲しさも驚きも同時にあり、また、これが現実なのでしょう。あまちゃんではいられないですね。
Posted by papillon-e at 2006年02月09日 18:58
TITLE: ムッシュウ、ムッシュウ、タイムサーヴィスだよ!
フランスで有名な風刺全国紙カナー・アンシェヌの昨日発売した言論統制批判の第一面です。今朝は普通に見れましたが、現在は画面内容が変わってしまいました。もしかしたら今日中に見れなくなってしまうかも。左下によれよれの教皇様が登場しますが、これは日常お茶飯事なので・・・(笑。

http://www.canardenchaine.com/une4450.html
Posted by Ma_cocotte at 2006年02月10日 01:26
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