2005年11月25日

国連憲章53条に規定された「敵国6ヵ国」のゆくえ

「日本の歴史教科書は、偏向している、妄言のかたまりだ」という議論に対して、「あなたたち、その教科書の中身をほんとうに読んだことがあるのですか」という反論がある。

憲法9条の議論をする人たちが「日本国憲法」を1度も読んだことない、というバカな話はあり得ないだろう。私も教科書で読んだ記憶があるし、主要条項の英文を一時暗記していたこともある。しかしながら「国連憲章(UN Charter)」のほうは、どうやら1度も読んだ記憶がない。

産経:麻生氏「国連分担金に疑問」 タイ副首相と会談(2005/11/24)
 麻生太郎外相は24日午後、次期国連事務総長に名乗りを上げているタイのスラキアット副首相と外務省内で会談し、日本の国連分担金について「敵国条項があるにもかかわらず19・5%も負担していることに多くの国民が疑問を抱いている」と見直しが必要との考えを表明した。

「敵国条項がある」という話は、大学生の頃に本で読みかじって以来、私の脳内にも「常識」として定着してきているわけだが、そもそも、どんな「条文」で、具体的のどの国が「敵国」なのであろうか?

日本財団図書館:国連憲章全文
第53条
 1. 安全保障理事会は、その権威の下における強制行動のために、適当な場合には、前記の地域的取極または地域的機関を利用する。但し、いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
 2. 本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。

【原文】2. The term enemy state as used in paragraph 1 of this Article applies to any state which during the Second World War has been an enemy of any signatory of the present Charter.(英文ソース)

第107条
 この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国のであった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない。

【原文】Nothing in the present Charter shall invalidate or preclude action, in relation to any state which during the Second World War has been an enemy of any signatory to the present Charter, taken or authorized as a result of that war by the Governments having responsibility for such action.(英文ソース)

この「連合国」憲章は1945年6月26日にサンフランシスコで発効している。日本が降伏する50日前のことだ。第53条2項の「署名国」は50ヵ国(のちにポーランドが加わり51ヵ国)だが、50ヵ国の内訳がわかるソースをまだ発見していない。

上記の条文は少々読みづらい。「敵国」となっていると何が問題なのだろうか?

ウィキペディア:「敵国条項」
 敵国条項は国連憲章53条と107条に規定されている。第二次世界大戦において連合国の敵だった国が、国連憲章に違反した行動を行なった場合に連合国の構成国は(単独でも)国連決議に拘束されずに無条件に軍事制裁を課すことができるとしている。

つまり、日本が国連憲章に違反した場合には、「署名国」の中国などが「単独で」「国連決議に拘束されず」「無条件」に軍事制裁を課すことができる、という話らしい。これはまずい。

「敵国」は具体的には名指しされていないが、どの国々を指すのだろうか?

国際連合憲章:敵国条項
 内容は、第二次世界大戦の際に枢軸国だった日本、ドイツ、ルーマニア、ブルガリア、ハンガリー、フィンランドを対象(イタリアは途中で枢軸国から脱退し、連合国側に立って日独に宣戦したので除外)に、これら諸国が国連憲章等に違反した軍事行動を起こした際、旧連合国が国連決議等の拘束力に優先して軍事制裁を課す事が出来るとした差別条項だが、戦後半世紀が経過し、日・独が国連の中でも重要な地位を占める現状においては死文化条項であり、時勢に合わない等理由から、1995年の国連総会にで同条項の国連憲章からの削除を求める決議が圧倒的多数で採択されたが、安全保障理事会改組問題の難航で、国連憲章の改正に支障を来しており削除自体は未だ実現していない。

日本とドイツが敵国になっているのは有名だが、コマネチのルーマニア、ヨーグルトのブルガリア、フン族のハンガリー、シベリウスのフィンランドも、いまだに全世界を敵に回す「盟友」であったとは知らなかった。(イタリアは抜け駆けかい。裏切り者!)

追加(2005/11/27):コメント(MUTIさん)のご指摘で、2001年7月発行の外務省パンフ『日本と国連』では、イタリアも敵国条項削除の協議を行っているとのこと。よって敵国は「7ヵ国」が正解のようだが、同じく途中から鞍替えした「タイ」がどうなるのか、気になるところだ。
追加(2005/11/30):ルーマニア、ブルガリア、フィンランドは1944年に、イタリアは1945年に日本に宣戦布告している(コメント欄参照)。よって日本を裏切っていないのは、ドイツとハンガリーのみ。

敵国条項削除の話は、1995年から持ち上がっているのに、この10年進展していない。国連憲章の改正には、加盟国の3分の2以上の同意が必要である。

産経:国連総会 成果文書最終案に合意 特別首脳会合開幕 旧敵国条項削除盛る(2005/9/15)
分裂露呈 アナン事務総長 遺憾表明
 【ニューヨーク=長戸雅子】十四日にニューヨークの国連本部で開幕した国連創設六十周年の特別首脳会合は、包括的な国連改革に関する成果文書を十六日に採択する。加盟国のぎりぎりの妥協によってまとまった成果文書の最終案では、日独など敗戦国に対する「旧敵国条項」を国連憲章から削除することが盛り込まれた。しかし、安全保障理事会の拡大は、改革の決定時期が示されなかったほか、日本など四カ国(G4)が提案した決議案は審議未了で廃案となった。
 首脳会合を前にした国連総会では、成果文書案をめぐる加盟国間の駆け引きで主に米国と途上国の意見が対立。一時は合意文書なしの首脳会合という最悪の事態も想定されたが、十三日午後まで交渉を続けた結果、ようやく最終案の合意にこぎつけた。
 アナン事務総長は十四日の特別会合での冒頭演説で、「国連改革は重要であり、継続しなければならない」として、加盟国の結束を訴えた。一方、改革議論の目標として当初念頭に置いた九月を迎え、結局、安全保障理事会の改革を達成できるめどが立っていないことに遺憾の意を表明。国連の信頼回復に努めなければならないと述べた。
 成果文書では、国内に人権問題を抱える国がメンバーとなっている現在の人権委員会を改組して人権理事会を創設することや紛争後の和平定着を担う平和構築委員会の設置など一定の進展もあるものの、当初の草案には示されていたテロリズムの定義や軍縮に関する項目が削除されるなど、加盟国の分裂ぶりを映すものともなった。
 一方、テロについては十四日の安全保障理事会の首脳会合で、英国が提案したテロの扇動を禁じる法整備を求める「対テロ決議」が採択された。小泉純一郎首相は十五日に演説する。

国連改革の具体的な内容と、悪名高い「国連人権委員会」については、次回、まとめてみるつもりです。

■追加1:連合国一覧
ウィキペディア:「連合国」
★アメリカ合衆国(フィリピン)、イギリス(インド)、ソヴィエト社会主義共和国連邦(白ロシア、ウクライナ)、フランス(レバノン)、中華民国
★オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ、チェコスロバキア、ユーゴスラビア、ギリシャ、デンマーク、ノルウェー、ポーランド
★オーストラリア、ニュージーランド、エジプト、南アフリカ連邦、カナダ、ドミニカ共和国
★メキシコ、キューバ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、サルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマ、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、ペルー、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチン、チリ
★イラン、イラク、シリア、トルコ、サウジアラビア、エチオピア、リベリア

■追加2:日本はどこに降伏したのか
ウィキペディア:「連合国」
ミズーリ号降伏文書調印に署名した国=9ヵ国
★アメリカ、中華民国、ソ連、イギリス、フランス、オランダ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド

ウィキペディア:「極東軍事裁判」
極東軍事裁判で判事を送った戦勝国=11ヵ国
★上記の9ヵ国+フィリピン+インド
posted by ヒロさん at 19:27 | Comment(21) | TrackBack(0) | 日本史・世界史
この記事へのコメント
TITLE: はじめまして
ついでに「タイ」も抜け駆けの裏切り者だねw。
Posted by ひるこ at 2005年11月25日 23:01
TITLE: タイも裏切り者だったのか! イタイ!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E7%8E%8B%E5%9B%BD
1932年、クーデターが勃発し、絶対君主制から立憲君主制へと移行した(民主革命、立憲革命と呼ばれる)。第二次世界大戦(大東亜戦争)時には日本の圧力により枢軸国側として参戦したものの、その後連合国側に鞍替えしたため、戦後は戦勝国としての地位を保証された。
Posted by Hiro-san at 2005年11月25日 23:15
TITLE: おもしろい
ひさびさの書き込みです。着眼点が他のブログと違ってて、大変新鮮です。
やっぱりここはおもしろいブログだとあらためて感じました。
Posted by kumakichi at 2005年11月26日 02:56
TITLE: おもしろくない人もいます
何かの心理テストで「おだてりゃ木に登る」タイプは大別して3通りあると聞いたことがあります。
1)「知的ですね」「頭がいいですね」
2)「面白い人ですね」
3)「若いですね」「ステキな着こなしですね」
私はどちらかというと、2)で舞い上がるタイプです。

>やっぱりここはおもしろいブログだとあらためて感じました。
また来てくださいね。しかしながら、このブログのおかげで、エラク迷惑している人たちもいるのです。たとえば、あれとか、あそことか、あの団体とか・・・。
Posted by Hiro-san at 2005年11月26日 04:38
TITLE: ブルガリアといえば
今日本で一番ホットなブルガリアと言えばこの人、琴欧州です
大関昇進も真近
sumo.goo.ne.jp/ozumo_meikan/rikishi_joho/rikishi_2510.html
dolittle.hippy.jp/blog/archives/000291.html
Posted by BSE at 2005年11月26日 10:39
TITLE: Hiro-san
えーっと?
ひょっとするとこの上の自分のコメントは何ですかね。
私はHiro-sanに会った事が無いので、3は知りません。Hiro-sanは1と2に当てはまるのは認めますが、3に関してはひょっとするとエレー男前か、世界最高の醜男か、或は本当は女性だったり、トランスジェンダーだったりしたら、どう思うかな?ヒロシかヒロヨシかヒロコかだーれも知らないのら!
ヒエー!
Posted by chosei at 2005年11月26日 10:48
TITLE: ルーマニアといえば、何がいいですかchoseiさん
>BSEさん
「琴欧州のブルガリア」と書けばよかったということですね。「コマネチのルーマニア」もあまりにも古い。「チャウチェスク」は政治家なのではずしたのですが。どなたか添削してくれる方、いらっしゃいませんか?

>choseiさん
あー、やっぱりエントリに関係のないことは書かなきゃよかったわ・・・。心理テストの件ですが、「知性」「社交性」「感性」(ついでに「体力」)のうち、どれを最も「囚われているか」を判定するようなテストだったと思います。choseiさんが最近つぶやいているように「日本のブログはみなつまらん!」というレベルの低いブログの1つですから、ヒエーとつぶやいて、放置プレイでお願いいたします。
Posted by Hiro-san at 2005年11月26日 17:52
TITLE: 琴欧州はエレー男前
琴欧州って、ヒロさん好みのエレー男前じゃありませんか。
http://www.ocn.ne.jp/sports/espa/kotooshu/
相撲界のベッカムと呼ばれているいるそうだ。
「私をスキーに連れてって」をもじって、「私をスモーに連れてって」という記事も出ている。
若貴兄弟以来の、相撲ブーム到来か!
Posted by Hiro-san at 2005年11月27日 03:12
TITLE: イタリア・タイは含むのでは?
確かに、Wikipedia、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B5%E5%9B%BD%E6%9D%A1%E9%A0%85

帝國電網省
http://www004.upp.so-net.ne.jp/teikoku-denmo/no_frame/history/kaisetsu/other/kyu_tekikoku.html

には、敵国条項からはイタリアが除かれる旨、書いてあります。

しかし、
http://www.toonippo.co.jp/news_hyakka/hyakka2004/1130_7.html
のようにイタリアは含めているところも多々あります。

 ちなみに、個人のページですが
http://p-grp.nucleng.kyoto-u.ac.jp/~honda/essay.php

には、
>ころでイタリアが旧敵国に入っていないとする意見も散見されます.
>これは第107条にて旧敵国とはどの国を指すのか具体的に記述されていないために,
>イタリアは早期に連合国に敗戦した後枢軸国に宣戦布告した事実から混乱を招いているのだと思います.
>ですが,日本はイタリアと共に旧敵国条項削除の協議を行った事実がありますし,
>第118回国会 安全保障特別委員会第3号における政府委員の答弁の中に,
>旧敵国とは上記の七カ国を指すと明言しています.
>また外務省が2001年7月に発行した『日本と国連』というパンフレットにも同様のことが書かれています.
>このことから私は旧敵国にイタリアが入っていると見なすのが妥当だと考えています.

という話もあります。

 そもそも、この件の根拠はご指摘の通り国連憲章の第53条の2で、以下のようにあるわけです。

>2
>  本条1で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であつた国に適用される。

これをみて素直に解釈すれば、イタリアもおそらくタイも含むのでは無いでしょうか。

というか、明白に敵国でない当初の国連加盟国はあえて「敵国」を明記しないことによる利点(曖昧な国への牽制を期待できる、等)を追及したのかもしれません。
Posted by MUTI at 2005年11月27日 13:50
TITLE: >イタリア・タイは含むのでは?
MUTIさん、ご指摘ありがとうございます。

>また外務省が2001年7月に発行した『日本と国連』というパンフレットにも同様のことが
>書かれています.このことから私は旧敵国にイタリアが入っていると見なすのが妥当だと考えています.
外務省パンフにも書かれているとすると、「イタリア」も敵国という解釈がどうやら正しいようですね。国連憲章では「第二次世界大戦中に」とありますが、「第二次世界大戦中のいずれの時期においても、かりに一時的であっても」と考えれば、イタリアもタイも当然含まれます。世界の敵は現在「8ヵ国」ということになります。本文にも「追加訂正」を入れておきます。
Posted by Hiro-san[ブログ主] at 2005年11月27日 19:12
TITLE: 次はイタ公抜きでやろうぜ?
これだからイタ公は(差別発言w)
「敵にまわすより、味方にする方が恐ろしい」と言われる所以ですな。
イタリア人はスポーツカーやらファッションやらは良いのだが…ローマ帝国時代に色々使い果たしてしまったのだろうか(何を?)。

イタリアという国は好きなんだがw
Posted by 加納 綾一郎 at 2005年11月27日 23:50
TITLE: ハンガリーは敵国条項の対象国のようです。
 間違いなく敵国条項の対象になる国は、日本とドイツの二カ国です。
そして、一時期枢軸国であっても、ドイツ、日本に宣戦布告しているなら、敵国条項の対象としては「情状酌量の余地がある」と仮定してみます。
最後まで戦ったのは日本ですから、日本に対して宣戦布告した国を調べてみました。

http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/010046war.htm

こちらのページを見ますと、Wikipediaでは敵国条項対象国として明記されている、ルーマニア、ブルガリア、フィンランドは、1944年に対日参戦しています。
イタリアが、枢軸国に対して宣戦布告したことをもって敵国条項から除外されるなら、この三国も除外されなければおかしいでしょう。

(ちなみに、第二次大戦末期のイタリアは、ムッソリーニ麾下のサロ政権と、連合国に降伏したパドリオ政権に分裂し、日本はサロ政権の方をイタリアを認めていたため、パドリオ政権の出した宣戦布告は、日本国によって受理されていないようです。)
Posted by MUTI at 2005年11月29日 17:53
TITLE: タイは、敵国条項の対象国ではないようです。
 大変興味深いのはタイです。先ほどの対日参戦国リストの中にはタイは入っていません。

「在タイ日本国大使館」のWebページの中のページ「略史」
http://embjp-th.org/jp/jtrela/ryakushi.htm
には、以下のようにあります。
> 1938年に成立したピブン・ソンクラーム内閣は1941年に日タイ同盟条約を締結し、日本との同盟下でラオスとカンボディア、マレーの一部を回復する。第二次大戦後半は抗日地下組織の運動が活発化し、日本の降伏後、摂政プリディーはタイの対英米宣戦布告はタイの自由意思によるものでなく無効とした。また1946年ラーマ8世王が死亡し、プミポン現国王が即位する。

「一橋大学経済学部経済地理学水岡ゼミナール」の中のページ
http://econgeog.misc.hit-u.ac.jp/excursion/97thailao/97thailao.html
には、以下のようにあります。
>日本が無条件降伏するとプリディーは、対英・米宣戦布告の無効を宣言、アパイウオン内閣は対日協力の責任をとって総辞職するが、自由タイの活動が評価され、この宣言は連合国側に認められることになる。そのため、各国と結ばれた終戦協定において、タイは敗戦国とされずにすむことになる。

>タイの教科書にあらわれた「日本」
>(財)自治体国際化協会 CLAIR REPORT NUMBER 104 (July 10, 1995)
のページ
http://www.clair.or.jp/j/forum/c_report/html/cr104
には、以下のようにあります。
> 日本軍が敗北を認めたとき、プリーディー・パノムヨン摂政は仏暦2488年8月16日に、国会の同意に基づき仏暦2485年1月25日の対米宣戦布告は無効であると宣言した。また日本がタイに譲渡した英領マラヤやビルマ(マラヤ4州およびビルマのシャン州)を欲したわけではないと弁明し、同時にタイはイギリスにそれらの領土を返還することを申し出た。アメリカ政府は、タイの対米宣戦布告が無効であることを即時に認めた。そのためタイは会談を行い、講話条約に調印する必要はなくなった。こうしてタイは対米宣戦布告の責任から逃れた・・・。

 つまり、日本がポツダム宣言受諾を発表した後に対米英宣戦布告の無効を宣言、当時の国際情勢や、自由タイの活動への評価、タイ軍との間に直接の戦闘が少なかったこと等からか、それが米国に認められ、連合国と戦った国では事後的になくなってしまったのです。

よって、タイの対米宣戦布告を米国が無効と認めたことを、米国が更に無効とするようなことがない限り、敵国条項の対象とはならないのではないでしょうか。

具体的な年日等の記述なしで「タイが対日宣戦布告」、と書いているページも検索するとありますが、信頼できそうな上記等のページでは書かれておらず、かつ、対米英宣戦布告の無効宣言が西暦1945年8月16日である等と記述されている事から見ると、タイの対日宣戦布告には疑問があると私は思います。

以上、これらを二枚舌と見なす人がいるかもしれませんが、当時の状況と判断ミスをした際の惨禍を考えると、最低限の信義と自国の独立を共に守ったタイの外交手腕は高い評価の対象としてよいのではないでしょうか。
Posted by MUTI at 2005年11月29日 17:56
TITLE: ハンガリーは日本の友、それ以外は裏切り者
MUTIさん、ご調査ありがとうございました。「敵国条項」は予想以上に奥が深いテーマでした。
ご指摘のこのソース(http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/010046war.htm)によると、
フィンランド・・・・・・1944年9月22日
ルーマニア・・・・・・1944年10月31日
ブルガリア・・・・・・1944年11月7日
のように、対日宣戦布告をしています。ハンガリーは見当たりません。日本を裏切らなかった「本当の友」はハンガリーなのかもしれません。

一方イタリアですが、http://www.kudanacademy.com/italiaring/italiaguerramondiale.htm では
対独宣戦布告・・・・・・1943年10月13日
対日宣戦布告・・・・・・1945年7月15日
となっています。

>日本はサロ政権の方をイタリアを認めていたため、パドリオ政権の出した宣戦布告は、
>日本国によって受理されていないようです。

この話も初めて聞きました。とても奥深い・・・。
いずれにしても、「敵国」の定義は「署名国に対する第2次大戦中の敵国」ですから、対独宣戦、対日宣戦をもって除外するのは無理でしょう。イタリア君、よくわかったかな?
Posted by Hiro-san[ブログ主] at 2005年11月30日 07:45
TITLE: ハンガリーの事情1
「在ハンガリー日本国大使館」のページ
http://www.hu.emb-japan.go.jp/jpn/
の「ハンガリー情報」のページ
http://www.hu.emb-japan.go.jp/jpn/johou/j-h-gaikyou.html
に、「歴史年表」があり、それによりますと、

>1867年
> 「アウスグライヒ」と呼ばれるオーストリアとの和議により、オーストリア皇帝がハンガリー王を兼ねるいわゆるオーストリア・ハンガリー二重帝国が成立 (穏健的指導者デアーク、アンドラーシの活躍)(オーストリア、ハンガリーにそれぞれ独自の内閣。但し、外交、財政、国防は共通大臣。繁栄を謳歌した世紀末ハンガリーの幕開け)

>1914年(〜1918年)
> 第一次世界大戦勃発、ハンガリー、独・オーストリア側に立って参戦

>1918年
> 大貴族出身の自由主義的改革主義者カーロイ・ミハーイ伯による革命(「アスター革命」)

>1919年
> クン・ベーラ主導のハンガリー・ソヴィエト共和国の成立(4ヶ月で崩壊)

>1920年
元二重帝国海軍提督のホルティがハンガリー摂政(執政官)に選出される。(「王のいない王国」時代の始まり)
>敗戦後のトリアノン平和条約(6月)により、トランシルヴァニア地方など国土の3分2を近隣国に割譲される(「歴史的ハンガリー」の終焉 →失地回復運動(修正主義)に支配された戦間期政治)

>1938年
> 第一次ウィーン裁定によりスロヴァキア南部、ハンガリーとの国境沿いの地域がハンガリーに割譲

>1940年
> 第二次ウィーン裁定によりトランシルヴァニア北部がハンガリーに割譲   
>日・独・伊三国同盟に加盟 

>1944年
> ナチス・ドイツ、ハンガリーを占領
>「矢十字党」政権の発足

>1945年
> ソ連軍、ハンガリーを「解放」
> 戦後初の総選挙で小地主党が第一党に(共産党の切り崩し工作「サラミ戦術」が始まる)

>1945年
> 連合国とパリ条約締結(1938年以前の国境が確定)

>1948年
> ハンガリー勤労者党(共産党)の独裁(ラーコシ書記長の独裁と粛清)
Posted by MUTI at 2005年11月30日 11:24
TITLE: ハンガリーの事情2
 Wikipediaの、ハンガリー摂政、ホルティ・ミクローシュに関する記述
http://ja.wikipedia.org/wiki (検索で「ホルティ・ミクローシュ」と入力)
も、上記と大きな違いはないようです。

(ハンガリーが講和しようとした際にそれを阻止した作戦に、あの有名なオットー・スコルツェニーが関係しているようです。
http://ja.wikipedia.org/wiki (検索で「オットー・スコルツェニー」と入力)
「1.6 パンツァーファウスト作戦」の項目)

その他、こういったページの内容
http://blog.mag2.com/m/log/0000058559/75409007
と併せて考えますと、ハンガリーが最後まで枢軸側で戦ったのには、複雑な事情があるわけです。
その後ソ連に占領され、露骨な選挙干渉、そしてハンガリー動乱があったこと等まで考えますと、今のハンガリーの方々が、こういったことをどう評価しているかは、私にはわかりません。

(なお、上記、「ハンガリー情報」のページには、
>明治政府の騎兵隊は、馬をハンガリーから購入し、多くの陸軍士官もハンガリーで訓練を受けた。日・独・伊・ハンガリー4カ国同盟が締結された時代もあり、ホルティ提督からは昭和天皇に駿馬「白雪」が贈られた。
といったことも書かれています。)

★長大リンクを削除し、管理人が編集・再掲示しました
Posted by MUTI at 2005年11月30日 11:40
TITLE: 敵国条項削除決議の未批准国を教えて下さい
1995年国連総会に於いて、多数決を以って、敵国条項の削除が決議されたのにも係わらず、未だに批准国が定数に満たず、成立していません。我が国は、敵国として、さ差別されているのに、様々の負担を負わされている事に納得がいきません。
まして、若し、未批准国に援助などしているとしたら以っての他と考えます。
Posted by Hamjack at 2009年06月24日 11:47
勉強になりましたー。
国際連合は United Nations、連合国も United Nations。
国連とは戦勝国グループなのですね。
Posted by bruceryo at 2014年06月17日 22:24
敵国条項って廃止決議されてたんですね・・・
それから二十年経つのに未だに廃止されてない、その上北朝鮮や中共が平然と委員として入り込んでる人権委員会も改組が決まってたのに、未だにされてないって。本当無茶苦茶だ。
Posted by いしだい at 2014年09月27日 00:51
タイトル : 早く、日本は独立を取り戻そう!

世界のすべての弱小国が独立を果たしているのも拘らず、戦後70年を経過しても、まだ 日本は米国の支配から独立していない。 独立できないのではなく、独立しようと していないというのが確かな言い方です。 先進国でありながら、しかも戦前は米英と比肩する国力を有し、一等国であった日本なのに。
 
世界の常識からは有り得ないことなのですが、何故なのでしょうか。 アメリカの戦略でこのような状況下にあることは確かなことだが、実は日本国内に(反日の日本人、反日のメディア・野党)が、日本の独立を妨げているからです。 彼等は個人主義者であり、古来からの日本の歴史を大切にしません。 国内は勿論のこと、対外的にも(天皇)が日本にとって、如何に大切な存在なのかを全く理解していない人達です。 日教組は天皇制を大切にし 君が代・日の丸を尊ぶべきなのですが、それとは真逆の 反日活動をしています。

国連憲章の旧敵国条項は 敗戦国の立場を不利にするもので、日本とドイツが旧敵国条項の削除を求め国連に提出して議決されたものの、批准国数が3分の2には至っていないので 未だに削除できません。
 
本来あるべき日本の心と姿を取り戻すためにも、現在の占領憲法(日本人洗脳化憲法)は破棄し、一日も早く日本人が自らの手で、尊厳ある日本国の憲法を成立させなければなりません。

●憲法改正に全力を注ぎましょう!
Posted by 日本男児は 心に帯刀を  月光(A.H.) at 2016年01月04日 15:35
ロシアは後出しじゃんけんの上に一度国が崩壊してるんだから無効だろう。
中国もWW2の時には無かった国のくせに何て図々しい。
鬼畜米英と言うのはまさにその通りで、悪の限りを尽くしてきた
連合国軍の悪事を日本に全部背負わせてしたり顔で居る
こんな奴らの作った国連と言う監視組織に毎年世界で
一番負担金と言うカツアゲをされているのが日本だ。

とは言え、それでも20年以上対外資産世界一なのは
どれだけほかの国がサボってるかって事だ。
戦勝国と言うのは搾取しか能のない国の集まりだと言う事だ
Posted by okami at 2016年05月26日 23:55
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