この「虚偽報道」を報道した大手3社のネット記事を比較してみた。
朝日:雨で中止の体育祭を「開催」と虚偽報道 埼玉新聞社(2005/11/3 20:40)
埼玉新聞社(本社・さいたま市)は、雨で中止となった体育祭を、予定通り開催したとの虚偽の報道をしたとして、野口晴久編集局長を更迭し、丸山晃社長の編集主幹の職を解く人事とおわびを3日付の紙面に掲載した。記事を執筆した20代の男性記者は退職願を提出、受理された。
記事は10月22日付の地域面に掲載された。同社によると、記者は同月9日に開催予定で、雨で中止になった町民体育祭について、事前に提供された資料などを基に執筆した記事に、昨年の写真を付けて出稿した。記事中の参加者のコメントは、過去の記事を参考に捏造(ねつぞう)したものだった。
町から「体育祭は行われていない」と指摘があり、同社が調査を続けていた。記者は社内調査に対して「確認せずに申し訳ない」と話しているという。
記者を懲戒処分にしなかったことについて、同社は「懲戒処分も検討したが、本人が退職願を出し、責任を取ったと判断した」と説明している。
丸山社長は「あってはならないことであり、おわびするとともに深く反省し、信頼回復に向け全力を尽くしたい」とのコメントを発表した。
埼玉新聞社は1944年の創刊で、朝刊紙で公称16万部。
記事は10月22日付の地域面に掲載された。同社によると、記者は同月9日に開催予定で、雨で中止になった町民体育祭について、事前に提供された資料などを基に執筆した記事に、昨年の写真を付けて出稿した。記事中の参加者のコメントは、過去の記事を参考に捏造(ねつぞう)したものだった。
町から「体育祭は行われていない」と指摘があり、同社が調査を続けていた。記者は社内調査に対して「確認せずに申し訳ない」と話しているという。
記者を懲戒処分にしなかったことについて、同社は「懲戒処分も検討したが、本人が退職願を出し、責任を取ったと判断した」と説明している。
丸山社長は「あってはならないことであり、おわびするとともに深く反省し、信頼回復に向け全力を尽くしたい」とのコメントを発表した。
埼玉新聞社は1944年の創刊で、朝刊紙で公称16万部。
朝日新聞の反応が早く、書き方も手厳しい。はっきり捏造と書いてある。11月3日の埼玉新聞朝刊をまとめたものと思われるが、「町民体育祭」と書いてあるだけで、埼玉のどこの町の体育祭か、まったく書いていない。東武伊勢崎線の「東武動物公園」駅がある、杉戸町の話だよ、朝日さん。(←訂正:杉戸町は東武動物公園駅の「近く」で、駅があるのは宮代町です)
毎日:<虚偽報道>雨で中止の町民体育祭…昨年の写真使い(2005/11/3 22:27)
埼玉新聞社(さいたま市)は3日付紙面で、雨で中止になった運動会が実施されたと虚偽の記事を報じたとして、野口晴久編集局長を更迭し、丸山晃社長の編集主幹を解く人事と「おわび」を掲載した。執筆した20代の男性記者は退職願を提出し受理された。
同社によると、虚偽の記事は先月22日付で掲載された。杉戸町で町民体育祭が、このほど開かれたという内容だったが、実際には同9日に雨天中止となり、その後も開かれていなかった。記者は事前の提供資料などを基に執筆。昨年の写真とともに出稿、紙面化された。記事中の参加者の発言もうそだった。杉戸町や読者の指摘で発覚した。記者は「実際に開かれたかを確認せず、コメント付きの他の資料と混同した」などと話したという。
同社は「あってはならないことで深く反省し、信頼回復に努めたい」とコメントした。
埼玉新聞は1944年創刊。埼玉県をエリアとした日刊の地方紙で、公称16万部発行している。【浅野翔太郎】
同社によると、虚偽の記事は先月22日付で掲載された。杉戸町で町民体育祭が、このほど開かれたという内容だったが、実際には同9日に雨天中止となり、その後も開かれていなかった。記者は事前の提供資料などを基に執筆。昨年の写真とともに出稿、紙面化された。記事中の参加者の発言もうそだった。杉戸町や読者の指摘で発覚した。記者は「実際に開かれたかを確認せず、コメント付きの他の資料と混同した」などと話したという。
同社は「あってはならないことで深く反省し、信頼回復に努めたい」とコメントした。
埼玉新聞は1944年創刊。埼玉県をエリアとした日刊の地方紙で、公称16万部発行している。【浅野翔太郎】
約1時間30分後に追随したのは毎日新聞。語調は少し弱めて「うそ」にしてあるが、記事の構成は朝日をベースにした「盗作」っぽい。しかし1時間30分のギャップを生かして少しは調べたのだろう、「杉戸町」とはっきり明記し、問題の記者の言い分も、一応は載せている。埼玉新聞の朝刊に目を通したか、毎日の埼玉支局に確認したのかもしれない。
読売:中止の体育祭「開催」記事、昨年の写真も…埼玉新聞(2005/11/4 1:01)
埼玉新聞社(本社・さいたま市)は、中止となった体育祭が開催されたとする記事を掲載したとして、野口晴久編集局長を更迭するとともに、丸山晃社長の編集主幹を解く人事と、おわびを3日付の紙面に掲載した。
記事を執筆した県東総局の男性記者(29)は依願退職した。後任の編集局長には細田孟(つとむ)編集局総務が就任した。
同社は、10月22日付朝刊の地域版で、同9日に予定されていた同県杉戸町の町民体育祭が、実際には雨で中止になったにもかかわらず、開催されたとする記事を写真とともに掲載した。記事には“参加者”の談話も添えてあった。
同社によると、男性記者は、杉戸町が事前に配布した体育祭の資料をもとに記事を執筆した。開催されたかどうかを確認しないまま、同時に配布された昨年の体育祭の写真とともに出稿。社内チェックもすり抜けて紙面に掲載されたという。
同町職員からの指摘で、記事が虚偽であることが発覚。23日付紙面でおわびを掲載していた。
記事を執筆した県東総局の男性記者(29)は依願退職した。後任の編集局長には細田孟(つとむ)編集局総務が就任した。
同社は、10月22日付朝刊の地域版で、同9日に予定されていた同県杉戸町の町民体育祭が、実際には雨で中止になったにもかかわらず、開催されたとする記事を写真とともに掲載した。記事には“参加者”の談話も添えてあった。
同社によると、男性記者は、杉戸町が事前に配布した体育祭の資料をもとに記事を執筆した。開催されたかどうかを確認しないまま、同時に配布された昨年の体育祭の写真とともに出稿。社内チェックもすり抜けて紙面に掲載されたという。
同町職員からの指摘で、記事が虚偽であることが発覚。23日付紙面でおわびを掲載していた。
さらに1時間30分遅れて、読売新聞。朝日と毎日が書いているから、しかたなく書くか〜というやる気のない記事。ある意味で淡々としている。朝日と毎日のネット記事を再構成してまとめただけか。
埼玉新聞の「捏造」事件は「予定稿」の問題でもある。定期行事の「予定稿」や、休刊日・年末休みの前の「溜め込み記事」は、どの新聞社でもストックしている。官公庁の発表モノも、前もって書かれた記事に、発表当日に数値だけをはめ込むこともよくやっている。事件の○周年とか、「今日は何の日」で書かれる記事もいっぱいある。
埼玉新聞の29才の記者の場合も、「10月22日の地域欄はおまえの担当だからな」と割り振りが1ヵ月以上前から決まっていたのでは、と想像する。あるいは、突然「担当」に穴があいて、追加の仕事が回ってきたのかもしれない。面倒くせーなー、他に今たまっている仕事がいっぱいあるのによー、何でこんなの書かなきゃいけねんだよー。
こんな気持ちで書かれる記事のことを、私がいた新聞社では「やっつけ(仕事)」と呼んでいた。「やっつけ」の基本は、取材は全部放棄する、過去の記事をコピーする、であるが、5〜10行ぐらいのベタ記事ならいざしらず(←これも十分に問題だが)、地域住民のコメントを含めて「創作」したことは、相当に重罪である。
普通、やっつけ記事を見破るのは「デスク」と呼ばれる各部署の課長さんのお仕事だが、企画モノの場合「おまえ、この部分は裏を取ったのか」と聞かれることはまずない。会社名や要人名などの固有名詞がまちがっていなければ、ほとんどフリーパスだ。埼玉新聞の問題の記事も、もし体育祭が雨天中止になっていなければ、発覚しなかったに違いない。
再発防止のための社内チェック機能をどうするべきか、という議論がある。「予定稿」記事の場合は、自社・他社の記事と比較する「剽窃チェックソフト」は大手の整理部・校閲部では導入できるのではないか。取材記者から提出される「写真」も、過去の使い回しであるのか否か、イメージ検索でチェックできないものか。
しかしながら、もっとも効き目があるのは、ウソ記事を書いた記者を「密告」でも「電突」でもいい、読者やネットユーザーがどんどん晒して懲戒免職にさせることだ。有給休暇やデートの前で忙しいから、今度の記事は「過去のコピーでまあいいか」という輩たちも、2週間後に懲戒免職が待っているかもしれないとあっては、おいそれと「ウソ記事」は書けないであろう。
■30才前の記者さん、気をつけてや!
総選挙中に長野県・田中知事の取材メモを捏造して懲戒免職になった朝日新聞の記者は28才だった。

(写真ソース)
■日本のマスコミ界は、発言やコメントの引用の扱いが実にぞんざいである。
日本語の「 」(かっこ)は、引用にも使うし、下位文節にも使うし、単なる強調にも用いられる。このような言語の慣習の問題もあるが、「・・・・・」とコメントした、と書く以上は、「・・・・・」に省略や付けたしがあってはならない。埼玉新聞捏造事件の「朝日」の引用が正しいとすれば、「毎日」の引用は、勝手に省略した捏造である。
◇「朝日」の記事
丸山社長は「あってはならないことであり、おわびするとともに深く反省し、信頼回復に向け全力を尽くしたい」とのコメントを発表した。
◇「毎日」の記事
同社は「あってはならないことで深く反省し、信頼回復に努めたい」とコメントした。
■追加1:ネット記事では朝日よりも共同通信の方が早い。
共同:編集局長を更迭 誤報で埼玉新聞社(2005/11/3 16:31)
埼玉新聞社は、体育祭が中止となったにもかかわらず開催されたと誤報した責任を取って、野口晴久編集局長を更迭するとともに、丸山晃社長の編集主幹を解く人事とおわびを3日付の紙面に掲載した。後任の編集局長には細田孟編集局総務が就任。記事を執筆した記者も辞表を提出、受理された。
埼玉新聞社は10月22日付朝刊の地域面に「親子で汗流す」という見出しで杉戸町民体育祭の記事と写真を掲載したが、実際は雨で開催されなかった。
同社の調査によると県東総局の記者が、確認しないまま、昨年の資料写真とともに出稿、編集局のチェックをすり抜けて掲載された。
丸山社長は「編集上の責任を取り、襟を正し、読者の信頼に応えるためにも、厳しい処分とした」と語った。
(共同通信) - 11月3日16時31分更新
埼玉新聞社は、体育祭が中止となったにもかかわらず開催されたと誤報した責任を取って、野口晴久編集局長を更迭するとともに、丸山晃社長の編集主幹を解く人事とおわびを3日付の紙面に掲載した。後任の編集局長には細田孟編集局総務が就任。記事を執筆した記者も辞表を提出、受理された。
埼玉新聞社は10月22日付朝刊の地域面に「親子で汗流す」という見出しで杉戸町民体育祭の記事と写真を掲載したが、実際は雨で開催されなかった。
同社の調査によると県東総局の記者が、確認しないまま、昨年の資料写真とともに出稿、編集局のチェックをすり抜けて掲載された。
丸山社長は「編集上の責任を取り、襟を正し、読者の信頼に応えるためにも、厳しい処分とした」と語った。
(共同通信) - 11月3日16時31分更新
各社が丸山社長に直接電話し、コメントを取った場合は、それぞれ異なるコメントになる場合もあり得る。共同、朝日、毎日のうち、本当にコメントを取材したのは、どの社だ?(たぶん共同が電話取材、朝日は埼玉新聞紙面のパクリ、毎日は朝日のパクリ)
■参考:ヒロさんの「報道・メディア論」記事一覧
ヒロさん、こちらこそよろしくです♪
…ヒロさんのブログを読んでより勉強になりました!
ありがとうございます!
Here There and Everywhere
http://oiradesu.blog7.fc2.com/
管理人のOiraです。
わざわざありがとうございます。
写真使って下さい。
これからもよろしくです。
でわでわ。
各社の比較があり、大変勉強になりました。
何を信用すれば良いのか?
分からなくなりそうですが...。
>何を信用すれば良いのか?
信用できるのはラ・テ欄だけです。
新聞・ラジオ・テレビは、たんなる媒体でしか有りません。
何の媒体かと言うと、それは・・・・・・宣伝・広告の媒体に過ぎません。
日本に真のマスコミなど存在しないでしょう。
ニュースはテレビで見ましたが「ヒロさん日記」の解説は最高でした。
マスゴミであってはならないことは良くあること。
>東武伊勢崎線の「東武動物公園」駅がある、杉戸町の話だよ、
杉戸町民です。
「東武動物公園」駅があるのは宮代町です。
>杉戸町民です。
>「東武動物公園」駅があるのは宮代町です。
<東武伊勢崎線の「東武動物公園」駅の近くの、杉戸町の話だよ>
に訂正します。捏造、申し訳ありません。確認もなにも、私は宮代町東●宮の元住民です。はずかしい・・・。
丸写しレポート・論文発見ソフト ただし英文用
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/06/post_ee97.html
日本のマスコミにこそ、導入するべきソフトだな。