この石原都知事の発言に傷ついたフランス語教師たちが、損害賠償の裁判を起こしている。ご苦労さん。「フランスからは一流の数学者も出ている」とか、ムキになって反論している人たちもいるが、まさか「勘定できない」を字面通りに受け取っていないでしょうね。エスプリの国じゃなかったの?
フランス語の数の体系は「ひどい」。酷いということを素直に認めたまえ。フランス語をやったことのない人は、こちらの表(フランス語の数体系)をザッーと眺めてみてほしい。
英語では11と12が変則的で、13〜19は「.....teen」となるが、フランス語では11〜16に「.....ze」という形がきて、17〜19は「10+7、10+8、10+9」の形になる。70以降が特に酷い。71は「60+11」と言い、80は「4×20」になり、93は「4×20+13」、97は「4×20+10+7」ですぜぃ。
21世紀になってせいせいした。20世紀の末は、1993年、1995年のような拷問のような数字がラジオやテレビの音声で飛び交っていた。1998年は「1000、9×100、4×20、10、8」と発音するんですぜぃ。
同じフランス語圏でも、スイスとベルギーはこのような愚かな数体系から脱却しており、「70、80、90」に「septante, octante, nonante」という独立した単語を発明して、スペイン語やイタリア語などと同じ体系になっている。
フランス語では、初学者が1日で「1から100まで数える」ことはまず不可能だ。それに比べて日本語はすばらしい。30分以内に「1から100まで数える」ことができるようになる。ん? よほど賢くないと無理だろうって?
30分どころか、3分でマスターできるのだ。とりあえず、「英語をネイティブとする人たち」への限定版ではあるが、誰でも3分以内に「日本語で1から10まで」を完全にマスターし、以後一生涯、忘れない覚え方がある。それでは「ヒロさん式、数字マスター術」をここに公開!
1・・・・・itchy(痒い)
2・・・・・knee (ひざ)
3・・・・・sun (お日さま)
4・・・・・she (彼女)
5・・・・・go (行く)
6・・・・・rock (ロック)
7・・・・・nana (子守り)
8・・・・・hahchoo (ハクション!)
9・・・・・cue, queue (行列)
10・・・・jew (ユダヤ人)
2・・・・・knee (ひざ)
3・・・・・sun (お日さま)
4・・・・・she (彼女)
5・・・・・go (行く)
6・・・・・rock (ロック)
7・・・・・nana (子守り)
8・・・・・hahchoo (ハクション!)
9・・・・・cue, queue (行列)
10・・・・jew (ユダヤ人)
上記のような英単語を使って、次のような話を聞かせてあげよう。
Feeling itchy on her knee in the sun, she decided to go to the rock concert with her nana. "Hahchoo!" Oh, she sneezed while waiting in the queue, then a friendly jew offered something to cover.
【訳】痒く(1)なっちゃったのよ、ひざ(2)が、日(3)に当たっていたら。それで彼女(4)は出かける(5)ことにしたの、ロック(6)コンサートに、つきそいのネーちゃん(7)と一緒にね。でも寒い日だったので「ハクショーン」(8)になっちゃったのよ、コンサートの行列(9)待ちで。でも親切なユダヤ人(10)の人がコートを貸してくれて、助かったわ〜。
【訳】痒く(1)なっちゃったのよ、ひざ(2)が、日(3)に当たっていたら。それで彼女(4)は出かける(5)ことにしたの、ロック(6)コンサートに、つきそいのネーちゃん(7)と一緒にね。でも寒い日だったので「ハクショーン」(8)になっちゃったのよ、コンサートの行列(9)待ちで。でも親切なユダヤ人(10)の人がコートを貸してくれて、助かったわ〜。
3は「son=息子」を使ってもよし、4を「よん」で教えたければ「yawn=あくび」にしてもよい。最後の「10=jew=ユダヤ人」はTPOによっては扱いが微妙だが、今のところクレームなし。ヒロさんは、今まで10人以上の人たちに、3分以内に「1から10までをマスター」させた実績がございます。
で、もう少しやる気のある人たちには、11〜19は「10+1」「10+2」で簡単だよ〜と教える。これに加えて、20、30、40が「2×10、3×10、4×10」であることを説明すれば、1から99まで一気に終了。日本語は何てラクチンなんでしょ。国連の公用語にしていただきましょう!
(でも、中国語と韓国語も同じ数体系なので、なんだかな・・・・)
■追加1:英語で「itchy feet」というと、「痒い足」=「旅に出たくてウズウズしている状態」のこと。この成句を知っている人には、「itchy knee(1、2)」は面白がってもらえる。スタートラインのことを「scratch」というが、「日本語は start from scratch(振り出しから始まる)だよ、痒いから」と言うと受けることがある。scratchには「引っ掻く」の意味もあるので。
■追加2:「100(ひゃく)」をどう教えたらいいでしょうか。今のところ「here cool」(ここ涼しい)あたりを採用しているが。もっといいやつ、あります?
■追加3:ドイツ語、中国語、ヒンディー語の場合
◆ドイツ語(オランダ語)の数体系
ドイツ語やオランダ語では2桁の数字がやっかい。
15は「5 and 10」、27は「7 and 20」のように言う。
1985年は「1000、9×100、5 and 80」になる。
ベルギーではオランダ語とフランス語のバイリンガルの人が多いが、脳内での数字の変換は大変そう。「97」という数字は、純正フランス語の「4×20、17」をオランダ語の「7と90」に変換するわけですから。
◆中国語の数体系
1〜99では日本語と同じであるが、100は「1×100」。
3桁以上でゼロの扱いが注意。
「203」=「2×100、0、3」
「230」=「2×100、3」
「1002」=「1×1000、0、2」
「1020」=「1×1000、0、2×10」
「1200」=「1×1000、2」
◆ヒンディー語の数体系
ヒンディー語は相当勉強した人でも、100まで数えるのは難しい。
21以上の数字は、25=「5+20」、27=「7+20」の構造なので、ドイツ語に近い。
ただし語形変化が激しいので、1〜9と10の倍数(20、30、40・・・)を覚えても、28、33、46、57などを類推しにくい。
面白いのは、9で終わる2桁は、39=「−1、40」、49=「−1、50」のようにいうところ。
◆その他言語の数体系
ドイツ語やオランダ語では2桁の数字がやっかい。
15は「5 and 10」、27は「7 and 20」のように言う。
1985年は「1000、9×100、5 and 80」になる。
ベルギーではオランダ語とフランス語のバイリンガルの人が多いが、脳内での数字の変換は大変そう。「97」という数字は、純正フランス語の「4×20、17」をオランダ語の「7と90」に変換するわけですから。
◆中国語の数体系
1〜99では日本語と同じであるが、100は「1×100」。
3桁以上でゼロの扱いが注意。
「203」=「2×100、0、3」
「230」=「2×100、3」
「1002」=「1×1000、0、2」
「1020」=「1×1000、0、2×10」
「1200」=「1×1000、2」
◆ヒンディー語の数体系
ヒンディー語は相当勉強した人でも、100まで数えるのは難しい。
21以上の数字は、25=「5+20」、27=「7+20」の構造なので、ドイツ語に近い。
ただし語形変化が激しいので、1〜9と10の倍数(20、30、40・・・)を覚えても、28、33、46、57などを類推しにくい。
面白いのは、9で終わる2桁は、39=「−1、40」、49=「−1、50」のようにいうところ。
◆その他言語の数体系
あ〜あ、またこの石原のおっさん、やっちゃったなと言う感じ。
同じことを言うにしても、言い方がうまければ反発されないのにね。
ただ、このおっさんが言っているのは、
「数の数え方がややこしいから【国際語】として適さない」と言うことであって
別に「フランス語は最低」と言ったわけじゃないでしょ。
フランス人教師が訴えたと言う話にはちょっと興ざめ。
抗議するくらいはいいが、訴えるほどのことじゃないと思うな…。
それにしても、日本語の数を覚えさせる方法として、
そういう物語で覚えさせる方法もあったとはね〜。(しかもヒロさん方式とは!)
1〜10まで覚えさせて、単純にそれの組み合わせでOKなんだと思った。
でもそういう物語の方が、面白いから早く覚えてくれるからいいかも。
ドイツの4桁の数え方もヘンだそうです。
2005というのは、最初に05を言って後から2000と言う。
これ、ほんと?
インドでは二桁掛け算を暗記させるから、たとえば21×53なんて
事も即座に出てくるって話を読んだこともあります。
ゼロを発見したインドならそうかも。。と疑いませんが。
石原さん、、挑発的に取られちゃうような言い方するよね。
話の流れとしてみたら、ヘンな事を言ってるわけでないんだけど、
足を引っ張ろうとしてる人にとっては、チャンスってことだろうな。
確か「日本人はウサギ小屋にいる」ってな事を言ったのは
フランスの官僚じゃなかったっけ?
その時、日本在住のフランス人って(名前忘れた、女だった)
あれはエスプリとか言ったぞ。
読み方が合理的なのはいいのですが、私が小学生の頃は、大きな数字をカンマで区切るときは、四桁で区切るように習いました。しかし、いつの間にか社会は三桁区切りばかりになっています。日本語の読み方では、10,000,000,000とするよりも、100,0000,0000としたほうが合理的ですし、一目で「百億」とわかっていいと思うのですが。
フランス人なら優雅に流して「ニヤリ」と笑ってくれると思ったんだけど、フランス語冒涜うんぬんじゃなくて、石原さん本人に何か恨みがあるんじゃないの(疑いの眼)?何か恨み、と言っても急には思いつきませんが。
昔「黄色いチビ」って発言して問題になったフランスの女性首相がおりませんでしたでしょうか?(あの時は珍しく日本人の対仏感情が最悪化、マスコミのインタビューで6割以上の日本人が”フランス嫌い”と回答したことがありました。)あれ、日本人が訴えたら面白かっただろうなぁ…いや洒落になりませんか。
舌禍といえば、1979年の流行語「ウサギ小屋」はEC(確かフランス人)のコメントだったと記憶していますがどうでしょう?
(EC事務局の「対日経済戦略報告書」)
「日本は、ウサギ小屋としか思えないところに住む仕事中毒者の国だ」とあった。「巨大な団地群」をさして言ったようだが、日本では「粗末で窮屈な木造の小屋」の意味にとられた。 (下記urlを参照してください。また、ウサギ小屋 ECで検索すればいくらでも出てくるはずです)
誤解もあったみたいですが、こういう「メディアで煽った行き違い」は昔からあったと思うのです。訴訟までおこそうというのは、よほど石原さんが嫌いなのでしょう。結論は見えてますが、とにかく彼にダメージを与えたいという必死さもほの見えます。
ちょっと半島の人と反応が同じだな、と思いました。
フランス人はもっと余裕があると踏んでたのですが。
それとも、
日本に長年居て、
どこかの民族に悪影響を受けたのでしたらご愁傷様です。
いつも勉強させていただいてます。
文中に中国語も数体系が同じとあったのですが、学生時代に2年だけ学んだ時の記憶では、
101 を一百零一、
1001も一千零一
とわざわざ面倒くさい呼び方をしていたように思います。
中国で漢字が生まれた事は(例えそれが今の中国人の祖先ではないにしても)誇るべきものではありますが、それを取り入れ改良して言った我々日本人の努力も負けず劣らず誇れるものであると思います。
どうもこのゴタゴタの仕掛け人は「スーパーモーニング」ご意見番の鳥越俊太郎らしい。
おフランスにまで反日させたいようです、彼らは。
それにしても、シラク大統領は「飯のまずい国ではオリンピックできない」みたいな暴言はいてるのに、自分達は器が小さいですな。
都知事はフランス語やフランス文学を好きでこその発言なんだから、許してやんなよ。
もっと大人の余裕ある態度を見せてくれないと、フランスのイメージダウンだよ。
それにしても、報道ステーションで古館が勝ち誇ったようなコメントしてたのが笑えました。古館よ、さようなら〜。
■本文中に追加しました。
<ドイツ語の数体系>
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/germanj.html
ドイツ語やオランダ語では2桁の数字がやっかい。
15は「5 and 10」、27は「7 and 20」のように言う。
1985年は「1000、9×100、5 and 80」になる。
ベルギーではオランダ語とフランス語のバイリンガルの人が多いが、脳内での数字の変換は大変そう。
「97」という数字は、純正フランス語「4×20、17」をオランダ語「7と90」で変換するわけですから。
<中国語の数体系>
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/mandarinj.html
1〜99では日本語と同じであるが、100は「1×100」。3桁以上でゼロの扱いが注意。
「203」=「2×100、0、3」
「230」=「2×100、3」
<ヒンディー語の数体系>
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/number/hindij.html
ヒンディー語は相当勉強した人でも、100まで数えるのは難しい。
9で終わる2桁は、39=「−1、40」、49=「−1、50」という。
語形変化が激しく、1〜19と10の倍数(20、30、40・・・)を覚えても、28、33、46、57などを類推できない。
<その他言語の数体系>
http://www.sf.airnet.ne.jp/~ts/language/numberj.html
英語の数体系もなんとかせい!
12(twelve)と20(twenty)は英語を何十年やっていても、よく間違える。
13(thirteen)と30(thirty)、14と40、15と50、・・・・は判別しにくい。
その上に日本語は4桁区切り、英語は3桁区切りなので、「給料は24万なんだけどさ・・・」と言いたいときも、「240×1000」と咄嗟に因数分解しないといけない。まして、これをドルやポンドに直して表現したいときは、さらに「÷100」、「÷200」がパッとできないと。
どんなに英語がうまくなったと思っても、数字表現は相当の修行が必要である。
こんにちは。トラバありがとうございます。
今回の石原クンの発言は(よそにも書きましたが)大雑把に言って、
「首都大学東京」を設立するに際して都立大学のフランス語、ドイツ語の教員数削減をしようとした(要するにいまどきの時代、英語ができりゃいいじゃないか…というお考え)→教員怒る→石原クン「数を数えられないようなヘンな言葉を教えているヤツらが騒いでるじゃん」
という流れのなかでの発言だったと思います。
フランス語の数の数え方は確かにヘンですが、慣れればどぉってことないレベルです。
実際、あれだけ気まぐれで口うるさくて人の言うことを聞かないフランス人が(言ってしまった…)数の数え方がややっこしいと文句を言っている姿を見たことがありません。
まあ、どの言語にも非合理的な部分はあるわけで、そのひとつをあげつらって「失格」とか言われれば怒る人もいるでしょうね。でもあのフランス人のセンセイがフランス人の代表ではないことは忘れないでほしいものです。フランス人100人を連れてくれば100人が違う…というのがフランス人の自慢の種のひとつですから、そこら辺を誤解したほうが彼らは怒ります。多分。
私としては、フランス語が国際的に失格かどうかはどうでもいいことであって私とフランス語という個人的なラブラブ関係を築いていますワ。
数え方は「ややっこしい方」に慣れてしまっているので、当面のところ変えようとは思っていません。
私の子供も、小学校(1年生)の外国語の時間にフランス語とドイツ語を習っていて、フランス語は80まで、ドイツ語は40まで数えます。フランス語で、75=60+15、80=4×20とか意識に上ることはありません。「80って、4×20だったの!」といつ頃自分で気がつくのか、楽しみに待っております。
それにしても、昔ヒンディー語をやってインドまで行ったのに、ヒンディー語で100まで数えられない私はOTZ。22までは数えられたが、23あたりから怪しくなった・・・・。ヒンディー語の数体系は世界で2番目に複雑だとか。インド人、おそるべし!
もともとの日本の数え方は、ひとつ、ふたつ、みっつ・・・・多くなれば、よろず。
イチ・ニィ・サン・・・・は昔の中国語の発音を日本人がこう聞こえたんでしょうね。
中国語の数字体系は簡単。特に万があるのは便利。現在の10進法の表記方法はアラビア数字。
たぶん昔の中国人やアラビア人は商業大好き民族なもんで、わかりやすい数字体系を開発したんでしょうね。
この点に関しては過去の中国人に感謝いたしましょう。
そんな悪意は無いと思うんですねえ。
拙ブログにあったおフランス在住の方の情報提供によると、
そのフランス語学校の校長先生の苗字は北アフリカ系統。で、お名前についてはこちら。
http://123-baby-names.com/origin_meaning_Malik.html
さてー、そうなるとこの校長先生のバックにあるものについて、
ちょっくら邪推してしまうのがググり屋(…)の性というものでございます。
いや、邪推だったで済めば、それが一番よろしうございます。
現状でも十分に香ばしいんですけども。
コメントも残さず失礼しました。アメリカ(DCなんて点みたいなもんですが・・・)、頑張って制覇しますね(笑)
日本語だってアレですよ。
・万は10の5乗、それ以上は4乗ごとに変わるのは美しくない。
・数詞の存在。うさぎは何羽とかいちいち覚えるのが面倒くさい。
・そもそも原日本語では10までしか数えられない。
どんな言語でもアラを探したらきりがないです。
>万は10の5乗、それ以上は4乗ごとに変わるのは美しくない。
うんにゃ。「万」は10の4乗。4乗ごとに「億」、「兆」と切り替わる。
この数字を3乗の言語に頭で変換するのは、いつも大変です。
「日本語は国際語として最適だ」はジョークですので、よろしくお願いいたします。
>数詞の存在。うさぎは何羽とかいちいち覚えるのが面倒くさい
人=1人(にん)、生き物=1匹(ひき)、物=1個(こ)
この3つを覚えてもらえば少なくとも間違いではない。
日本語マスター ゲットだぜって向きは、魔法の数詞カードを全部
集めてもらわないといけないんですが..箪笥は一竿でしたっけ?
そういえば、にーしーろーやーとーっていう風にも数えるよね。
にーしーろのやのとーとか。話はずれるけど、2000円札ほど数えずらかったものはないよな