2005年03月04日

ボランティアがたまらなくおいしい、ピースボートの秘密

日本郵船や商船三井が「ビジネスクラス」だとすれば、ピースボートの旅は「格安エコノミー」である。いかに格安とはいえ、3ヵ月の基本料が145万(早期入金割引で125万)、各寄港地でのツアーが30〜60万、有料の英会話・パソコン講座などに申し込むとさらに10万、パブ・屋台・カラオケで遊ぶと2〜3万はかかってしまう。まあ、なんやかんや言っても、楽しく過ごすには200万はないとダメなんだな、これが。

20代の学生にそんな金はない。ピースボートに乗りたいがお金の工面で悩んでいる方もいる。私が乗船したとき(1998年)には、「サオダケ〜、サオダケ〜」という物干しザオを売るバイトで、なんと2ヵ月で100万を稼いできた強者もいたが、ほとんどの学生は親のスネかじりであろう。だが、かじるスネにも限度ある。バイトは必須だ。そこに時給1000円のバイトがあると聞けば、心が動く。

ピースボートのボランティア・スタッフをやると、チラシ折り、封筒つめ、ポスター貼りなどで時給1000円の割引となる。実働時間の申告も結構いいかげんで、4時間を5時間と書く輩もいる。ポスター貼りといえば、ひと頃は早朝に集合して電柱に貼りまくること(これ違法)もやっていた。薄明かりの早稲田(東京)でこれをやっていたら、止まっている車から降りてきた男性に注意されたポスター班もある。(公安さん、早朝からご苦労さまです)

最近はボランティア希望者が増えたため、ポスターに関しては「出来高」制に変えたようだ。商店街などで交渉をして、3枚貼れたら1000円。営業のセンスがある人にはいいバイトじゃないですか。5時間で40枚貼った達人もいる。ピースボートにとってもありがたい。営業するには「ピースボートって何ですか」という質問に答えられなければならないが、「国連認定のNGO」で「過去50回、乗船者はのべ数万人」の実績があり、(マイぷれすの管理人も絶賛する)「有名どころの先生たち」が応援しています、と言えれば二重マルだろう。単に世界旅行が目当てだった学生たちも、自然とピースボートの活動趣旨に理解を深めていく。

さらに勉強熱心な学生の場合には、水先案内人(船上講師)のお付き人になってもらうのがよい。先生たちの国内のセミナーや勉強会にも出席し、資料を揃え、連絡係となり、カバン持ちとなる。船の上ではコーディネーターとなって、政治に無関心な若者を集めながら、講座のポスターやフリップチャートをつくっていく。先生たちへの親近感と理解が自然と深まっていく仕組みである。

勉強よりも体力とお笑いだ、という若者には、スポーツ、ゲーム、趣味の分野で活躍してもらえばいい。どんな小さな分野でも「○○の責任者として、君に任せる」なんて認めてもらえると、うれしいものだ。船に乗る前から、役割分担が徐々に決められていく。200時間働いて20万円の割引をもらって、それでおしまい、という話ではない。例えば船の上では「船内新聞」が毎日発行される。この船内新聞を「君が頼りだ、やってくれないか」「ハイ、やります」という話になった場合、船の上では1日の休みもなく仕事が回ってくる。船の上では時給1000円は存在しない。

水を飲みたくない馬を水辺に連れて行くのは大変だ。しかし「やりたい人にやりたいだけやらせる」という仕組みを作れば、タダでいくらでも働いてくれるのである。1人ひとりを「一国一城の主」にしてしまえば、若い人ほど頑張る。そして「同じ釜のメシ」を3ヵ月も食い続けると、どんなにひどい環境であっても、神秘的な連帯感と愛着が育っていく。

ボランティアはおいしい。ボランティアはおいしい。ボランティアは、たまらなくおいしい。

(私はピースボートに乗らないから、関係ない? そこで他人事のように読んでるあなた! ピースボートにそっくりな会社も多いのだよ。変な会社に騙されて、死ぬほどこき使われてちゃ、いかんのだよ!)
posted by ヒロさん at 08:27 | Comment(8) | TrackBack(1) | ピースボート
この記事へのコメント
TITLE: そこで集団意識が出来…
一般社会と乖離していくのですねえ。なるほど。

やっぱり、カルト教団のやり方に似ています。
のめるほどに美味しい、という錯覚(実際、美味しいんだろうけど)
を起こさせる仕組み…というのは似ている。そこでしか出来ない体験、
であるのは本当だ。しかし、ホンマに社会に貢献しつつ、
それをきちんとした生業に出来るかどうか、という健全な算盤勘定を
失わせるというのがよろしくないですねえ。

少し計算高い人とか、疑い深い人とかは
この段階で気付いてるんでしょうが、何しろ若さゆえ…。

(-∧-;) ナムナム

口の悪い人に『ボランティア●食』と言われる人々の卵は、
こうやって出来てゆくのですね(涙)。
Posted by 枇杷 at 2005年03月04日 22:13
TITLE: 時給1000円をボランティアと呼んでいいのか?
「国連NGOのボランティアしてます」といえば、大きめのポスター(ピースボート用語では「中ポス」)を貼らせてくれる店もあるだろう。しかしこの行為で「つつましくない利益」を得ている。これをボランティアと呼ぶのは欺瞞ではないか? 正しくは「ピースボートの宣伝広告のアルバイトをしています」ではないのか。船上でやっていることも「サークル活動」であって、ボランティアとは到底呼べない。
Posted by Hiro-san at 2005年03月04日 22:52
TITLE: うーむ、なるほど
聞きしにまさる、賢いシステムですね。朝日新聞のアメリカ駐在の人が以前にピースボートの応援メッセージを書いていた記憶があって、どういうつながりか、疑問にも思っていました。イデオロギーとシステム作りとで、それぞれなんか変なのが紛れ込んでいる感じ。
Posted by グリフイン at 2005年03月05日 00:16
TITLE: 有料ボランティアなんて言葉が
存在しているご時世ですからねえ。
ホントのボランティアの定義を知らない人にはそう思えるんでしょう。
そういう気分にはさせてくれるのですよ。おそらくは。だけど、Hiroさんの仰るとおり、そうじゃない。でも『奉仕をさせた』気でやらせてるだろうし、した人は『奉仕をした気』になってはいると思う。

いわゆるコントロールはココから始まってないかな、と。
Posted by 枇杷 at 2005年03月05日 01:23
TITLE: ピースボートの情報有難うございました
ピースボートって奥が深いんですね。知りませんでした。ありがとうございます。ヒロさんに紹介して頂いたブログまだ読みきれていないので、ランチタイムにまた情報収集させていただきます。私の学校でもボランィテア活動をしているので、ボランィテアとは・・・・・・と考える事が多々あります。資本や資金を集められていなければ(自立出来ていなければ)、人を助ける前に自分が倒れてしまいます。ここカナダだと皆さらっとボランィテアに参加しています。趣味の範囲でボランティアに参加する人もいます。ボランティアというカテゴリだから金銭が発生してはいけないワケでは、無いと思います。何をするにも人の助けは必要なわけですし、気持ちと作業内容と調達したお金の運用の仕方でボランティアになるか否かは決まるような気もします。
それでは、また。
Posted by YUKO at 2005年05月04日 16:02
TITLE: そんなに安くありません
飛鳥やにっぼん丸などと比較すれば、確かにピースボート安いと言えますが

外国船コスタやホーランドアメリカンと比較すると安いとは言えません。
私は、72回の最後のコタキナバル→横浜、空いているのでフライト自前で
申し込みましたが、クルーズ代金を聞いてびっくり。27万円でした。
にっぽん丸並みです。〔インサイドシングル〕
フレンドリータイプ以外は安いとは言えません。
よくこんな代金提示できます。
もっと国際感覚あるクルーズの提案できる航海が出来るべく努力が必要と
思います。
それとドックが必要です。飛鳥もにっぽん丸も一年に一度ドック入り
オセアニックのみ連続航海。安くても安全が担保されてないのも心配です。
Posted by へんてこクライマー at 2011年07月08日 21:09
TITLE: 最悪のピースボートノ旅 74回クルーズ
他にこんなのか掲載されていました
{1} 船は古く(古いだけならいい)船室は雨漏りはする、停電はする、航海中なんども
停電しエンジンが止まり船が動かなくなった。お掃除もいい加減だから
たくさんの部屋がダニの発生で同室の人は身体中ダニに食われて酷かったです。
雨漏りで部屋を3回も移動した人もいます。雨漏りの部屋は沢山ありました。
8階の後ろのフリースペースで突然天井からバケツをひっくり返したような雨漏りがし
天井にはライトがいっぱい、漏電でもして火事になったらどうしようと
はらはらしたものです。酷い話です。まずスタッフは、社員教育もまともに受けてない若者が(もと参加者でピースボートに洗脳された、もともとまともにお金を払って乗ったわけじゃなくポスターを貼ったり、事務所のボランティアをして割引で乗ったりしたのがほとんど)お客さんに対しての対応がほとんどなってない、安い給料で船を下りったらホームレスと同じような生活しか待ってないので、お客なんかに気配りなんか出来っこない。
お客全員から取っているチップ五万五百円は千人だと五千万円以上、74回は八百人
たったので四千万円以上をクールには一銭も渡ってなく、ピースボートが毎回ピンはねしている。(大勢のクールに確認済み)NGO団体で非営利をうたっているが、実はジャパングレース旅行会社を持って、たっぷり金儲けしている。オプション、オーバランドツアーは、通常の(日本国内の旅行会社)2倍を取っている。高いと思ってもジャパングレースが独占しているので、利用せざる得ない。いろいろ書ききれないほどあるが、2度と乗りたくない船です。これから検討している方いろいろ調べて判断なさったほうがいいと思います。
{2} 74回は最悪のクルーズでした。いろいろあって遅れて帰港しましたが
納得できない金額を船上で請求されました。半分脅かしにも取れる文章で
一部の人はいやな思い出を残したくない、或いは面倒を起こすのはもういい、
いろんな理由で払った人、払ってない人、様々です。
スタッフは(ほとんど、もと参加者で、ポスターを貼ったり、事務所のボランティア
をして、ただか、割引で乗ってたものがピースボートに
誘われてスッタフになってる25歳〜35歳の女性が多い、男性は生計立てられないから人数が少ない)お客を乗せてあげってるみたいな目線で態度取ってる。本当に腹が立つ。一人二人くらいはいいスッタフもいますがお客に対しての接客はほとんど
なっていません。雨漏り、ダニ、停電、エンジン爆発するんじゃないかなあと、
はらはらします。参加している若者は(ただか割引で乗てる者が多い、シニアだちが
ツアーとかでお金を使ってくれてることも頭にいれて、ただで乗られたことを認識して
欲しい)とり憑かれたように朝から晩まで踊りまくる。ピースボートに日に日に洗脳されていく。そこで使い放題利用されていく。
イベントだとか怪しい色んな事で徹夜もしょっちゅう、なにしに船を乗ってる、
もっと日本でやることいっぱいあるだろう。まともに挨拶もできない(何人かは礼儀ただしい感じのいい若者もいましたが、挨拶できないシニアも沢山いました)
お客のお金をピンハネするは、不当な金額を請求されるは、最低の船でした。

{3} 仮寓ダークマター「私のピースボート体験(1)」(2009/1/24)
http://dark.asablo.jp/blog/2009/01/24/4078542
このサイトのコメント欄もどうかご参考に。
Posted by ウワサガワルイJP at 2011年11月21日 15:36
ポスター張らせてくれとやって来た
正直迷惑
これでは押し売りとかわらない
Posted by チッ at 2014年02月07日 21:04
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