なぜ、このような一斉誤報が起きたのか。それは、当時の文部省記者クラブ(文部記者会)で、手間のかかる教科書取材については「各社分担・持ち寄り制」という数年来の慣行が続いていたためであった。
昭和五十六年度検定に合格し、五十八年度から全国の小学校と高校で使われる教科書の見本本が記者クラブに配布されたのは、報道の十日前の五十七年六月十六日だった。教科書の総点数は全教科合わせて五百九十三点にのぼった。
このうち、高校の日本史と世界史各十点、地理四点、倫理三点、政治経済五点と国語、及び小学校国語について、検定前の記述にどんな検定意見がつき、検定後どう変わったか―を各社が分担して取材することになった。当時、記者クラブには、全国紙やテレビ、通信社など十六社が加盟していた。
六日後の六月二十二日、各社が取材結果を持ち寄った。そこで、実教出版の「世界史」を担当した日本テレビの記者は「『日本軍が華北に侵略すると…』という記述が、検定で『日本軍が華北に進出すると…』に変わった」と報告した。これをもとに、各社が「侵略→進出」と一斉に報道したのである。
だが、実際は、検定前も検定後も「進出」と書かれ、検定で記述は変わっていなかった。取材が甘かったのか、それとも執筆者側がミスリードしたのかは分からない。いずれにしても、日本テレビだけの責任ではなく、記者クラブの安易な慣行に安住し、裏付け取材を怠った全社の責任といえる。
この一斉誤報から約一カ月間は、中国や韓国の新聞が散発的に日本の教科書検定を批判する程度で、外交問題に発展する気配はなかった。文部省も誤報に気づいていなかった。
事件の発端は日本テレビ記者ではある。しかしこの事件を徹底的に利用したのが朝日新聞だ。ごていねいなご注進報道を繰り返した結果、1ヶ月後の7月26日に中国政府、8月3日には韓国政府が「歴史を改竄した」と抗議を開始している。(私は実家での未成年時代を含めて21年間、朝日新聞を読み続けてきたが、この事件の真相を知るにいたって、購読を中止した)
1995年当時、この教科書問題の「真相」はかいま見たが、それほど徹底的に調べたわけではなかった。だが、調べないわけにはいかなくなった。1998〜1999年のピースボートである。なんとヒロさんは、ピースボートの予備知識がほとんど何もないまま、このNPOが運営する世界1周クルーズに約5ヵ月間乗船することになるのである....。(つづく)
香ばしいなぁ、ピース暴徒ですか・・・(笑
ピースボートといえば現在「朝日新聞虚偽報道問題」で有名になってる女性国際戦犯法廷に検事として工作員を出すように、朝日の「あの」本田雅和記者(安倍叩きの記事を記事を捏造した男)が北朝鮮に行ってお願いしてますね(そんな事やる暇あったら横田めぐみさんを取り返せと小一時間・・・)。貴重な経験をしたのですね。
次が楽しみになるようなネタを小出しにするなんてずるいなぁ・・・(笑 テレビで「この後衝撃の展開がっ」と出てCM流された時のような心境です
遅ればせながら、ブログ開設おめでとうございます。「アジアの真実」で粘着している、めるです。
イギリス在住という稀少な立場から、面白い情報を発信してくれることを期待しています。
ピースボートの体験も是非聞きたいですね。
「アジアの真実」の論客(論説委員?)のめるさんですね。対韓国の戦後補償問題ではお世話になりました。疑問や仮説はとりあえず素直に発信してみるものですね。自分の主張が裏づけられたり、思い込みに裏切られたりで、楽しいです。つっこみをお待ちしております。