2013年02月02日

シュタイナー教育の女優:ジェニファー・アニストン

なぜ、今の今まで知らなかったのだろう。TVシットコム「フレンズ」で世界的に有名になった大女優ジェニファー・アニストン(Jennifer Aniston)がシュタイナー学校の卒業生であることを。

彼女は「フレンズ」のレイチェル・グリーン(Rachel Greene)であって、ジェニファーではない。映画俳優は「俳優」として考えてもいいが、5年、7年、10年と続いた人気ドラマの登場人物の場合は、そのドラマの中で永遠に生き続けるアイドル的な存在であってほしい。と、私はそう信じているので、ゴシップ記事やバイオグラフィーなどを敢えて読まないできた結果だろうか?

6年間のイギリス生活で、シュタイナー学校の有名卒業生の顔ぶれについては、何度となく話題に上ったはずだ。ミヒャエル・エンデが断トツで有名だが、ジェニファーは聞いたことがない。子供をシュタイナー学校に通わせている家庭では、ほとんどの場合テレビを見ないので、テレビを見ない人たちの間で、テレビ女優の名前が上がるはずもない、ということか。

シュタイナー教育は世界的に幼稚園・小中学にフォーカスされており、そんな子供たちの父兄や先生たちの間で“下ネタ”満載のお笑いドラマの話題は御法度であろうか。いや、待て。何を隠そう、私自身が日本に帰ってくるまで「フレンズ」を知らなかったではないか。きっと一部の父兄や高校生はゲラゲラと笑いながらしっかり見ていたが、話題に出さなかっただけだ・・・。

ともあれ、ジェニファーの口から「人智学(Anthroposophy)」という言葉が発せられるのを聞くと、絵空事のドラマのように思えてしまう。スポンサーはつかないだろうし、シュタイナー教育界も応援しないだろうけれど、シュタイナー教育シットコムなるものがあれば、是非とも見てみたい(アハハ)。

ジェニファーが俳優専科のシリアスなインタビュー番組「Inside the Actors Studio」に登場したのは、2011年7月11日のこと。冒頭部分でシュタイナー学校の話題が続いている。(ビデオクリップの2分50秒〜4分50秒付近)

Q: What was your first school?(最初の学校は?)
A: My first school was Rudolf Steiner School.(最初の学校はルドルフ・シュタイナー学校です)
Q: Rudolf Steiner School is very famous. What makes it unique?(ルドルフ・シュタイナー学校は非常に有名です。何が違うのでしょうか?)
A: Well, it's very crafty. (器用になりますよ)
Q: Crafty?(器用に?)
A: Very crafty, yes.(とても器用に、はい)
Q: And it's also based upon the philosophy of...(これはある哲学に基づいている)
A: Anthroposophy.(人智学)
Q: What were the classes like?(どんな授業でしたか?)
A: For kids, they were just really enchanting, you're drawing, sculpting, needling, playing clay, playing instruments..(子供にとっては本当に楽しいところで、お絵かき、彫刻、編み物、粘土、楽器演奏...)
Q: Arts are integrated at Steiner.(シュタイナーではアートが組み込まれている)
A: Oh, yeah. You do plays. Let me, it's all kind of ...I don't, I can't really tell you where Indonesia is, but you're really crafty, and you really have to step up.(そうです。演劇もやるし、あらゆることを...。インドネシアがどこにあるかわかるようにならないんだけど、本当に器用上手になって...で、本当にレベルアップしないとダメなのよ)

その後、家ではテレビは絶対見せてもらえなかった話、学業はおさぼりで校長室によく呼ばれたとか、学校で美術館・博物館に見学行ったこと、絵画が得意でニューヨーク近代美術館に展示されたこと、レギュラー選手ではなかったもののバレーボール部、バスケットボール部、ソフトボール部にも参加していたという話も披露される。

彼女が通ったのは、ニューヨーク市の Rudolf Steiner School(8年制)。以下はバレーボール部の写真で、ユニフォームには「STEINER」の文字が見える。



シュタイナー学校時代のさまざま写真がネット記事で取り上げられるようになったのは、昨年2012年の6月頃のようだ。「Daily Mail」オンライン版(2012.6.13)は「posh Steiner Schook in NY」(ハイカラなNYのシュタイナー学校)に通い、11才のときに演劇部に参加したと書いている。

シュタイナー学校出身のもう1人の有名TVドラマ女優と言えば、ジュリアナ・マルグリース(Julianna Margulies)。母親がバレエダンサーかつオイリュトミー教師。1994〜2000年に看護婦長キャロル・ハサウェイ役で「ER緊急救命室」のレギュラーとなり、2008年からは「The Good Wife」の主演として人気絶好調。

ギルモアガールズは全部視聴が終わったところなので、次はシュタイナーのご縁で「The Good Wife」にすることにしよう。現在、シーズン1を注文中。

■追加:http://www.diewaldorfs.waldorf.net/listengl.html
その他、シュタイナー教育を受けた有名女優は、サンドラ・ブロック(Sandra Bullock)、キャリー・マリガン(Carey Mulligan)も。

posted by ヒロさん at 23:23 | Comment(5) | TrackBack(0) | シュタイナー
この記事へのコメント
テレビを「見ない」ことの大切さに気づいたのは、歳をとってからの事ですが、
幸い?なことに、自宅には中学生になるまで受像機が在りませんでした。
だから、少しはTVの影響力から免れてきたのかも知れません。
今は、TVよりもネットでしょうね。
Posted by ダダさん at 2013年02月03日 08:47
テレビ全国放映ネットワークという“装置”に人々が踊ったのは、1970〜2000年の30年間ということになりましょうか。今は見たいドラマは厳選してDVDで買っていますが、これもある程度、自己コントロールが必要で、あるときに畳みかけるように連続で見ちゃってます(ドラマ中毒に要注意)。
Posted by ヒロさん★ブログ主 at 2013年02月03日 14:25
是非とも観たいと思うドラマ、映画があることは大切だと思います。
自己内部で、外界に対する関心が燃え続けている証でもありますから。
Posted by ダダさん at 2013年02月04日 07:23
http://sakuramama.jp/2011/07/19/p-11281 (以下引用)
 「Inside the Actors Studio」とは、「アクターズ・スタジオ・インタビュー」として、日本でも教育テレビなどで不定期に放送されていたのでご存知の方も多いかと思いますが、俳優であり、脚本家、演出家でもある、ジェームス・リプトンが、世界的に有名な監督、俳優を招き、名門演劇専門学校、アクターズ・スタジオの在校生を前にトークを繰り広げるインタビュー番組。
 インタビューの最後には、観覧席の在校生たちの質問にゲストが直接答えるコーナーが設けられていて、そこで「鼻を整形したことがあるか?」と聞かれたジェニファー。
「YES」とさらりと答える姿に、会場が沸きました。
 「子供の頃に野球をしていたら顔面にボールが食い込んで鼻の骨を折り、しかたなく」整形したと告白しました。
Posted by ヒロさん★ブログ主 at 2013年02月19日 20:46
★Sex and the City 1-9
ハイソサイエティ志向の女友だちの結婚式に参加したときのキャリーの独白。
「Investment bankers and the women who hate them, classmates from Steiner, Dalton and Brown. And us. We looked like The Witches Of Eastwick.」
シュタイナー → ダルトン → ブラウン はお金持ち女性のエリートコース?
Posted by ヒロさん★ブログ主 at 2015年01月17日 09:36
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。